
最終日となる2月12日、何とかやり繰りをして中村梧郎写真展へ行った。久しぶりの個展である。

彼が一貫したテーマとしてきたベトナム戦争時、米軍が散布し続けた枯葉剤と人間がテーマである。

最終日の終了30分前なのに会場は混雑していた。会場担当者によれば、連日もの凄い人出だったという。「さすがに今日は少ないようです」と笑った。

中村梧郎夫妻。30年ぶりくらいだと思うが、奥さまが直ぐにあいさつに見えた。もう40年近く経つと思うが梧郎さんのお宅へ行ったことが何度かあり、づいぶんとお世話何なった。それを覚えてくれていたのだ。山形放送の美人OLだった奥様に一目ぼれした梧郎さんが、足蹴く通って交際に至ったという自慢話を本人から聞いた記憶がある。僕が記念にと言うと「まあ~うれしい、小松さんに撮ってもらえるなんて・・・」と言って僕の前に二人で立ったのである。


作品集も自分で制作している。信じられない価格で仕上がっている。上は新刊の『日本の古層VOI.5/かんながらの道』。左は昨年刊行した『VOI.4 始原のコスモロジー』。定価は各2、000円

50号を世に送り出して廃刊した幻の名雑誌「風の旅人」編集長だった佐伯さん。編集者だったが、いつの間にか写真家にも。僕も「風の旅人」前期の頃に、2度大きな特集を組んでもらった。一つはヒマラヤの写真群だった。20数頁だった。もう一回は東京を舞台にした「都会の安息」シリーズ。こちらはモノクロ10数頁だった気がする。写真家の水越武さんの紹介で、紀尾井町のホテルニューオオタニ下の清水谷公園前にあった事務所を何度か写真を抱えて訪ねたことを想い出す。当時は威厳を感じて、僕よりもはるかに年上だと思っていた・・・。 いまは爽やか笑顔を見せている。

神仏へのみちを感じさせる独特な雰囲気を醸し出している会場には、ひっきりなしの入場者が訪れていた。 ところで佐伯さん、初個展おめでとうございます~!♡☆ 合掌