11月30日。父母らの墓参りをしてから2週間しか経っていないのにまた、上州を訪ねた。もう師走なのに秋日を思わせる暖かい日であった。僕はいつもながらの各駅停車で、時刻表を気にせずに行き当たりばったりで向かうのが好きだ。車窓でうとうとしながらの小さな旅は何とも心地よい。上州・神流川の鉄橋からの風景。
僕の前隣りの席に座る女子高生も、春のような日差しに誘われてうとうとと眠っていた・・・。
詩人・萩原朔太郎の「郷土望景詩」のなかに収められている「新前橋駅」から見た夕日に色づきはじめた赤城山。
新前橋駅から見た西方の路線。右側に榛名山系が連なる。
毎年、新宿伊勢丹本店で作陶展を開催している高橋芳宣さん(左)とは30数年来親しく付き合っている。右は群馬県立図書館前館長、県立土屋文明記念文学館の前館長などを務めた詩人で書家の岡田保芳さん。岡田さんとは40数年来の付き合いだ。
左手前から油画家・斎藤健司さん、七宝作家の斎藤かおるさんご夫妻。 僕が1996年に作った四川省の山岳地に自生する高麗人参をつけた酒と、天然のクコの実を漬け込んだ酒をお祝いに持って行った。みなさんにも呑んでもらった。「旨い~!、何とも言えない28年間の深いコクがある」などと好評だった。
ノイエス朝日の本などを販売しているコーナーに僕や写真家・眞月美雨さんらで制作した作品集「彝人ー中国大陸の山岳民族」が販売・展示されていた。
夕方、弟の勝三、美香夫婦が来てくれた。弟たちも結婚式の引き出物に芳宣さんの焼き物を使って以来、27年前からの付き合いだ。今では家の多くの食器は芳宣さんのものが多い。熱烈なファンである。左から嫁の美香、三男・勝三、高橋芳宣さん、そして僕でした。この和食の店「久松」は、僕が好きで前橋に来た時には必ず寄る。肴が旨く、大将も女将も素敵だ。
2週間前にさんざ呑んだくれたばかりなのに。弟は胃のポリープを切除してこの1週間吞まなかったというが、この日は日本酒を熱燗にして3合ばかり旨そうに吞んでいた・・・
上から下仁田ネギのてんぷら、真鯛の昆布締め、うなぎの厚焼き卵。
70過ぎの同世代なので人生いろいろとあった。今年もあったが、お互いに気をつけ精進しょうと約束した。2年後の2026年の秋に一緒に展覧会をやろうと盛り上がった。僕が彼の窯元へ行って、また絵付けをすることになる。いまから楽しみではある。
日中墨画会展の会場で。400数十人の作品が展示されている大規模な展覧会だ。全国、中国からも出品していた。(2024年12月1日・高崎シティギャラリーで)
主催者である曽勤会長(手前)、曽黎副会長(左端)と中国では著名な画人・曽令冨さんご夫妻、お二人の父母でもある。背後は令冨さんのブッタの生涯を描いた大作である。
出来立ての『曽令富の世界』(日貿出版社)にサインをもらって。令冨さん勤、黎親子と記念写真。