写真家 小松健一・オフィシャルサイト / Photographer Kenichi - Komatsu Official Website

[no.2261] 2023年12月5日 写真家・小松健一が半世紀にわたり取材を続けて来た「写真・日本文学風土記」の拾遺取材、火野葦平(北九州市若松区)、谷崎潤一郎(神戸市東灘区、芦屋市)などのゆかりの地を9月、早足に巡った・・・

 

s-_DSC9358.jpg

かっては石炭積出量日本一を誇った若松港と隣接する若松駅、当時の面影が残るホームが現存する。その目の前に火野葦平資料館がある。

s-_DSC9355.jpg

火野葦平資料館に展示されている葦平の当時の書斎。河童が好きだった葦平らしく河童の置きものもあった。先年、アフガニスタンで銃撃されて亡くなった日本人医師の中村哲さんは、葦平の妻の妹さんの子ども。書斎の一隅に小さな遺影と花が添えられていた。

s-_DSC9376.jpg

火野葦平旧居「河伯洞」。昭和15年に父金五郎が竣工した当時のままので残っている。大きな板を使った一階の廊下。

s-_DSC9401.jpg

葦平の小説『花と龍』にも登場する金毘羅神社の境内。ここからの眺めは、洞海湾を中心とする北九州市を眼下に一望できる。

s-_DSC9458.jpg

葦平の父・玉井金次郎が仕切っていた玉井組事務所があった直ぐ近くに、弁財天上陸場(ごんぞう小屋)がある。当時の面影を残すふ頭の一部。

s-_DSC9511.jpg

小説『細雪』の舞台となった兵庫県芦屋市にある芦屋市谷崎潤一郎記念館。遺族から寄贈された多数の資料が展示・収蔵されている。

s-_DSC9497.jpg

『細雪』のなかに登場する芦屋川の清流。

s-_DSC9538.jpg

谷崎潤一郎が森田松子と暮らした旧居(後に詩人の富田砕花旧居)跡。谷崎が書斎として使っていた離れが残っている。

s-_DSC9539.jpg

いまでも庭にある谷崎が好んだ灯篭。

s-_DSC9569.jpg

谷崎潤一郎が松子と暮らした「倚松庵」の応接間・食堂から庭を望む。谷崎は昭和11年から18年11月まで、関西移住のなかでは一番長く住んでいた家である。

 

このウェブサイトの写真作品、文章などの著作権は小松健一に帰属します。無断使用は一切禁止します。