写真家 小松健一・オフィシャルサイト / Photographer Kenichi - Komatsu Official Website

[no.2322] 2023年4月8日  銀座のど真ん中にあるヘアサロン・AGARI へカットに行った・・・。藤森武写真展「仙人と呼ばれた画家”熊谷守一”」(ノエビア銀座ギャラリー/3月20日~6月2日)、野村誠一写真展「A Half CenturyーThe World is Filled with splendid Thimgs.」(ライカギャラリー東京/5月20日まで)を見て廻った。

 

s-IMG_6225.jpg

銀座四丁目の交差点にあるソニービルの1本東側にあるあずま通りの銀座あづまビル5Fにヘアサロン・AGARIはあった。ビルの前に立つヘアメイク&アップアーティストの眞月美雨さん。

s-IMG_6224.jpg

店内の1つのフロワー様子。

s-IMG_6213.jpg

今までの渋谷、池袋の2店舗にプラスして、この春から銀座のヘアサロンでもフリーランスのデザイナーとして仕事を始めた美雨さん。そのお店に初めて顔を出してみた。奥のフローワーで。

s-IMG_6215.jpgs-IMG_6218.jpgs-IMG_6221.jpg

銀座通りの一本東側にあたる、あずま通りという超一等地の立地であるにもかかわらず(地下鉄・銀座駅から1分)、店内は20席程あり広々としている。気に入ったのは音楽などが一切流れていなく、時間も気にせずたっぷりと取れることだ。値段も僕にも通えるほどリーズナブルである。超おすすめだ~!♡☆ 周辺には写真ギャラリーなどが沢山あることも良い。

s-IMG_6231.jpg

カットが終わったあと並木通りの資生堂本店前にあるノエビア銀座ギャラリーへ、藤森武さんの写真展を見に行った。以前にも見た内容だったが改めてじっくりと見させてもらった。藤森さんから「御案内まで!」と葉書が届いていた・・・。

s-IMG_6233.jpg

会場の片隅に置かれていた熊谷守一画伯が若き写真家・藤森武のことを書いた文章に興味をひかれた。また画伯が撮影した藤森さんの顔のクローズアップや二人で撮りあう姿、藤森さんの師匠・土門拳が訪れたときの熊谷さんとのツーショツトなどの写真にも興味を持った・・・。

s-IMG_6236.jpg

桜散らしの雨が降る中、ライカギャラリー東京へ野村誠一さんの写真展を見に行った。野村誠一というとタレントや女優を撮った写真集を400冊以上出版するなど超人気のカメラマンとして長きにわたって業界を牽引してきた人だ。1973年からフリーランスのカメラマンとして活躍していたから、上州の山の中の片田舎から1972年に上京した僕とは天と地の開きがあった。当時の僕からすれば輝くスターに見えたものだ。僕がフリーの写真家になったのは1982年のことだった・・・。

s-IMG_6238.jpg

実は僕は、野村さんのことについては、そんなに詳しくは知らなかった。今回あらためてプロフィールを読むと僕と同世代であることと、群馬県生まれであることが分かった。1971年に東京写真専門学校(現ビジュアルアーツ)を卒業しているから群馬の高校を卒業後すぐに上京したものと思われる。僕は生まれは岡山県であるが生後1年過ぎで母の故郷上州へ戻っているから僕は生粋の上州人だと強く思っている。上州が好きである。上州人の野村さんのことが興味深くなった。僕の表現とはまるで違う写真表現の道を進んできた彼ではあるが、今回展示されている1976年夏、26歳の時にカメラに標準レンズを付けた1台だけを持って欧州ひとり旅をした時の作品に、僕は上州人の熱い血のたぎるのを見た・・・。

s-IMG_6240.jpg

今度、機会があればじっくりと野村さんと語ってみたいと思った。大病をしたと聞いているので、くれぐれもご自愛を祈るばかりである・・・。 合掌

s-IMG_6242.jpg

ヘアカットをしてくれた美雨さんへお礼に軽く一杯~!♡☆ 有楽町駅近くのガード下の老舗居酒屋へ。コロナ禍以来、初めて顔を出したが、親父さんは「ずいぶんとご無沙汰してましたね~」と笑顔で出迎えてくれた。どこもそうだが安さが売りだったこの店も2~3割ほど値上がりしていた。

s-IMG_6244.jpg

最寄り駅前のもう30年程通っている居酒屋へ一人で寄ってみた。昨年夏、焼き場を担当していた一番若かったヒロ君がコロナ感染がもとで急死した。店は2代目の親父と、3代目となる倅が何とか切り盛りしている。聞くと長年使っていた焼き鳥を焼く台や使い込んだたれなど全て処分してしまったという。もうあの旨い焼き鳥は食べれない。ヒロ君は僕の好みの焼き具合を知っていて部位の種類によって焼き分けてくれていた。寂しい限りである・・・。ヒロ君の死が一番応えたのが女将さんだ。息子の一人のようにかわいがっていた。まだ結婚していなかったヒロ君のために、結婚資金をこっそりと貯めていたのを僕は知っていた。その女将さんとツーショト!!実は初めての2人の写真である・・・。 合掌

このウェブサイトの写真作品、文章などの著作権は小松健一に帰属します。無断使用は一切禁止します。