写真家 小松健一・オフィシャルサイト / Photographer Kenichi - Komatsu Official Website

[no.504] 2012年10月27日  石川武志写真展「水俣ノート 1971~2012」(銀座ニコンサロン・11月6日まで)、山本純一写真展「越冬ー命の鼓動」(銀座・キャノンギャラリー・10月31日まで)をはじめ7つ写真展を巡る・・・・・。その後、酒場も巡ってしまったのだ・・・・・・。

昨日は、第5回日本中国写真芸術協会展の出品作品のプリントチェツクのため銀座へ出かけた。同時に11月10日から前橋市で始まる「生誕130年 上州の探検家・矢島保治郎 -中国・西蔵30000kmの旅」の展示方法について(株)フレームマンの社長と打ち合わせをするためでもあった。その打ち合わせとプリントチェツクが1時間半ほどで終わったので少し写真展を見ながら銀座を歩いてみた。

銀座のフレームマンエキジビションギャラリーを見た後、先日山陰で撮影してきたフィルムの現像を出しに写真弘社へ。フォトアート銀座も覗いてからキャノンギャラリーへ。作者の山本君もいたので少し話を聞いた。札幌に住んでいて道内を取材しているとのこと。久ぶりに力の入った動物写真を見た。厳しい冬を越える命の葛藤がヒューマンな眼で捉えられていて観るものに感動を与える・・・・・・・・。銀座展が終了した後、福岡、名古屋、大阪、札幌と全国のキャノンギャラリーで巡回展をやるのでお近くの方は一見して欲しい。

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銀座に残る不思議な地下道。銀座を南北に貫く晴海通りを潜り抜けている小さな地下道である。ここにやはり小さな映画館が3つ。大衆食堂や居酒屋、理髪店などがささやかにある。映画館には何度か足を運んだが、本当に50席もないような館だ。しかし、大劇場ではかからないような硬派の良質な映画もよくかかっているので、常連客でもっているのだろう。

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若い頃はよく飲みに行ったバー。創業60年を越える老舗バーだ。銀座の裏通りにあるので目立たないが先日、山崎豊子原作のテレビドラマ「運命の人」でこの店が出ていたので懐かしかった。昭和の雰囲気を十分に堪能できるバーである・・・・・・・・・。

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オープニングパーティには出席できなかったので、どうしても見ておきたかった友人の石川武志さんの個展会場で、作者の石川さん。今回の展覧会は彼が3年間助手を務めた写真家・ユージン・スミスとの青春時代の濃密な水俣での日々がその背景にある。彼はある日、ユージンから「お前も水俣の写真を撮れ・・・・・・・」といわれたことから単なるユージンの助手だけでなく己自身も深く水俣と係わって行く事になる・・・・・・・・。そうした顛末をエッセイにして収めた写真集が同時発行された。「MINAMATA NOTE 1971~2012」副題に「私とユージン・スミスと水俣」というタイトルが付いている。千倉書房から4500円+税で販売している。僕も一冊求めたが、たましいに沁みる良書である・・・・・・・・。

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銀座ニコンプラザを出てぶらぶらしていたら「ご無沙汰していま~す」と突然声をかけられた。ライオン銀座七丁目店の総支配人だ。しばらく顔をだしていなかった。パティーをはじめ何度も使っている馴染みの店だった。寄るつもりはなかったけれども支配人がどうしてもと言うので一杯だけごちそうになることにした。この店の副支配人が注ぐ生ビールの味は一味違う。これを知っている人は相当な通である。

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ライオン銀座七丁目店にしろ、この和光デパートにしろ、この後寄って今一番人気の「バターアンパン」と「カボチャアンパン」を買った木村屋総本店にしても昭和の浪漫が漂っていて僕は好きだ。何か慕情のようなものが湧きあがって来るのである・・・・・・・・・。

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その後、池袋によってこれまた創業昭和24年の老舗焼き鳥屋へ。当時から名物としてある肉豆腐と焼き鳥、妬き豚で軽く一杯、やはり終戦直後から酒屋のなかでやっている立ち飲み屋へ。ここは酒は店で売っている値段と同じなのが呑んべぇにとってはうれしいのだろう・・・・・・・。この後もう3軒ばかり廻ったらしいが、こちとらの頭もすっかりと廻って詳しくは覚えていない・・・・・・・。しかし、きちんと家には、自転車で帰り着いていたのだ~。
今日は一滴もお酒はのみませんぞ~ 。 約束します。今年になって初めてのことかしら・・・・・・・。

 

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