今年の5月8日から16日まで上州の探検家・矢島保冶郎のチベットにおける足跡を辿る旅に出かけた。この旅の最大の目的は、矢島家とチベットの妻・テンパ・ノブラーの子孫であるテンパ家との100年ぶりの再会にあった。昨年約1ヶ月間、取材で訪れたときに、ノブラーの消息を捜し歩いたのだ。そして奇跡的にノブラーの子孫たちに出会え、ノブラーの実家も突き止められたのである。
それが下地となって今回の旅が実現した。矢島家からは保冶郎の長女である矢島仲子さんが参加。その他に地元伊勢崎市から2人、上毛新聞社から1人、東京から元編集者と通訳を兼ねたイ族出身の写真家・烏里烏沙君、京都から浄土宗の僧侶、岡山から2人の写真家に僕を合わせて10人がこの歴史的な旅に同行した。僕は旅の最中、20数年間、ヒマラヤ、アンデス、チベットと高地を歩いて来ているが、はじめて酷い高山病に見舞われた。だから取材も撮影も正直ままなららなかったのが本音である。
以下の写真は、僕がいつもバックに入れて持ち歩いている「シグマDP1」での撮影したものである。メインのカメラはニコンD800だったが、とにかく圧倒的に押したシャツターの数が少なかった。帰国してから3ヶ月が過ぎてしまったが、お約束通り、チベットの報告を写真を中心にしたいと思う。雑誌「REALITAS」(レアリタス・日立製作所刊)に2回連載したのみで、他には発表していない。その雑誌も9月中旬に発行予定だ。そういう意味では本邦初公開である・・・・・・・・・・。
雪のカンパ・ラ峠からヤムドク湖を望む。観光客用のヤクが3頭いた・・・・・・・。
白居寺の本堂に年に一度描かれる砂曼陀羅。ちょうど修行僧たちが3つの砂曼陀羅を描いている最中だった。
ホテルの部屋に戻ってからも、重責を果たした喜びで興奮してなかなか寝付けなかった。窓から空を見上げると満天の星が煌々としていた・・・・・・・・。 僕はもう何時死んでもいいかなと思って自写像を撮った。この旅を共にしたシグマDP1とニコンD800を前にして・・・・・・・・・。 合掌