写真家 小松健一・オフィシャルサイト / Photographer Kenichi - Komatsu Official Website

[no.300] 2011年4月29日 ☆ブログ記事、記念すべき300回達成☆第117回「一滴」句会に参加。”小女子の目に春愁のありにけり”が中原道夫選の特選に。 写真家・水越武さんとじっくりと語り、呑んだ暮春の夜・・・・・。

 

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今日であの東日本大震災がおきてから四十九日を迎える。あらためてお亡くなりになった方、行方不明の方方に心からの哀悼の誠を捧げるものである・・・・・・・・合掌
さて今日29日から5月5日(木)まで、東京六本木のミッドタウンにある富士フイルムフォトサロンで「東日本大震災 被災者支援 チャリティー写真展」(日本写真家協会主催)が開催されている。僕も「ヒマラヤの姉妹」(カラー)と「琉球舞踊家・川田功子」(モノクロ)の2作品を出品している。この展覧会は緊急に開催が決まったが、木村伊兵衛、土門拳、東松照明さんらの特別出品をはじめ、JPS会員248名が600点以上の作品を出している。主な写真家は、田沼武能、芳賀日出男、丹野章、田中光常、竹内敏信、本橋成一、白旗史朗、中村征夫、水越武、桑原史成、長倉洋海、野町和嘉さんなどなど。作品が売れた金額は全て被災者への義援金となりますので、ぜひゴールデンウイークに足を運んでください。価格も全品1万円~5万円と破格の値段となっています。

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26日は俳句同人会「一滴」の第117回目の句会だった。昨年の12月以来参加していなかったので、会場となる新橋福祉会館へと出かけた。1時間ほど早く着きすぎたので、近くの神社の境内で、簡単な昼飯を食べて俳句を捻っていた。すると俳人の中原道夫さんがいつもの着物の姿で「いゃ~」と手を振って颯爽と現れた。この句会のために新潟から来てまた翌日新潟に戻るのだと言う。ほんとうに多忙な人である。僕は今回の震災のことを詠んでおこうと思い10句ばかり作っていた。しかし、まだ推敲過程ではあるが、ここに記しておこうと思う。

小女子の目に春愁のありにけり (特選)       荒地野となりたる町よ流し雛 (準特選)
列島に余震のつづく四月尽               泥水にハートのマーク花筏
のたりかな放射能もれ春岬               卒業歌瓦礫の町に流れをり
荒地野に雛人形は誰を待つ              朧月震災日より酒断ちぬ
一本の松原となり春の雨                余震の夜眼ははるか春北斗    風写

☆特選、準特選は、句会での中原道夫選で選ばれたもの。
写真は句会終了後、東北へ思いをこめて青森の店「ねぶた」へ。中原講師、岡井輝生代表たち同人と乾杯。2次会は、喫茶店組みと酒処「いそむら」組みとにわかれた。「いそむら」は前にも書いたが店主も女将も俳人の店だから自然と俳人が集まってくるのだ。

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27日は、6月刊予定の田中四郎著『心のふるさと雲南』(光陽出版)の編集・構成など造本をすべて受けているので、その入稿のために印刷所へ出かけた。今朝も5時に起きて最終的な作業をしていたのだ。印刷所に行く前に、表紙カバーや表紙、扉などのデザインを担当してくれている塩崎享君と打ち合わせをし、表紙カバーのデザインの見本案を受け取った。この日、テスト製版のために10点の写真原稿を選んだ。その色校が5月の中旬には出る予定だ。

この日午後6時半に、北海道在住の写真家・水越武さんと会うことになっていた。前夜に突然電話があり、話したいことがあるということであった。時間があったので公園で1時間半ほど読書をしてから少し早めに待ち合わせの沖縄料理の店、みやらびへ行った。水越さんとじっくりと話すのは約1年半ぶりである。積もる話もあるが、この日はいつも寡黙な水越さんがめずらしくよく話し、よく泡盛を飲んた。途中、東京芸大の大学院でさらに深く学びたいと再入学をした娘さんが合流した。彼女とも一昨年秋の僕と水越さんの出版を祝う会以来だ。写真家の塩崎君も来て大いに盛り上がった。みやらびの琉球舞踊があり、女将の功子さんの三線もあり、僕も竹でできている沖縄の楽器サンバを叩いた。お客さんもカチャシーを踊るなど昔のみやらびを彷彿されような夜であった・・・・・。もう一軒、水越さん親子を案内したいところがあった。それは四川料理の民衆食堂だ。ここでは15年物の紹興酒で乾杯した。辛い四川料理を2人は、美味しそうに食べてくれたのでうれしかった。先輩である水越さんと飲む酒はいつも愉快である。そして多くのことを学ばされるのだ。・・・・・・・・ 合掌

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☆震災の日より、今だ僕の近所のスーパーなどでは、納豆が買えない。それを知った埼玉のTさん、Sさんが大量の納豆を届けてくれた。我が家の冷蔵庫の冷凍室は、いま大好きな納豆の山です。ありがとう。

☆あのまぼろしの土佐の「夜須のフルーツトマト」が、高知で農業をしている福永夫婦より届いた。さっそく東京農業大学に行っていた水越さんにも食べてもらったら「このトマトは特に皮が美味しい。これならPRすれば、すごく売れるのでは・・・・」という評価だった。若い娘さんや写真家の塩崎君、みらびのおかみさんや板前さんたちにもすこぶる好評だったですよ。福永さんありがとう・・・・・・。合掌

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