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[no.288] 2011年4月2日 「妹の嫁ぎて四月永かりき」(中村草田男)、厳しく辛い冬が長くても必ずや春はやってくる・・・・・。

妹の嫁ぎて四月永かりき    妻抱かな春昼の砂利踏みて帰る   (中村草田男)

今日はすでに4月2日。「東日本大震災」がおきてからすでに3週間が過ぎようとしている。昨日は4月馬鹿、万愚節であるが、世の中、いたずらに嘘をついているような雰囲気ではない。東北の被災者を思っての自粛がブームのようになって暗い雰囲気が社会に漂っている。かって昭和天皇が崩御された前後にも1年間ぐらいは、自粛自粛の時があった。東北の被災者を励まし、被災していない僕らが、がんばらなければいけないのだから明るく元気に普段の生活をしていかなければ、経済的な復興も活力も生まれないだろう。もちろん節電をはじめ、いままであまりにも贅沢過ぎた部分は大いに改善していくべきではあるが・・・・・。下を向いて落ち込んでいても始まらない。ということで、僕もささやかな弁当を持って、独り家の周りの花見をしてみた。1時間ほどの・・・・・・・。

 

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我が家から200メートル以内の場所でどれも撮ったものだが、僕が落ち込んで家に篭もっている間に、もうすっかりと自然は春を迎えていた。僕の処女歌集『春ひそむ冬』を思い出したが、どんなに厳しい冬であっても必ずや春がやって来るのだ・・・・・。上記の俳句は石田波郷、加藤楸邨とともに人間探求派と呼ばれた中村草田男の句。1946年に俳誌「万緑」を創刊主宰した。僕に俳句作りをすすめた人は、中村草田男門下。僕の俳号を「風写」と命名したのは、加藤楸邨の弟子。そして僕の先師・高島茂は、石田波郷と中村草田男とも親交が深かった・・・・・・。

 

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