写真家 小松健一・オフィシャルサイト / Photographer Kenichi - Komatsu Official Website

[no.169] 2010年6月3日 「半占領」状態の日米関係は、鳩山首相、小沢幹事長の首を切ったところで真の解決にはつながらない・・・・・。

昨日、僕が”上州名物焼きまんじゅう”を食べながら、饅頭の考察などと”アホ”なことをしているときに、日本の政治は大きく揺れ動いていたのだ。内閣総理大臣の鳩山首相と政権与党の民主党小沢幹事長の2人がそろって辞職を表明したのである。その理由は、主に2つだ。一つは沖縄の米軍基地・普天間の問題である。もう一つは、政治と金にまつわる問題だ。しかしこの問題は総理や幹事長の首を切ったからといって、何ら根本的に解決する問題ではないであろう。かえって国際的には信用されなくなり、国内政治の上では混迷を深めるばかりだ。そしてそのつけは全て沖縄県民をはじめ国民へと跳ね返ってくるのである。わずか8ヶ月前に圧倒的な国民が選択した政権交代のあの高揚感は一体何だったのだろうか・・・・・と思ってしまう。




沖縄本島のちゅら海と海人


それにしても昨日から垂れ流され続けているテレビや新聞のステロタイプ化した番組や記事を見るに付け、「お前らメディアは何を取材し、何を見、何を伝えたいのか。そして国民を何処に連れて行こうとしているのか!」と心底怒りが湧いてきた。生まれてまだ8ヶ月間しかたってない政権にあれもこれもと期待し過ぎる日本国民にも呆れる。半世紀以上、日本の政治を任せてきた自民党へは、どれだけ期待したといううのだろうか。よく考えて欲しい。4年間に世界第2位の経済大国の首相が、4人もくるくると代わるというこの国の在り様こそ大問題なのにも係わらず、政治家はもちろんマスコミも、国民もそのことには頬かむりをしている。さらに許せないのは、テレビのコメンティターだか何だか知らないが、偉そうにそしてまったく無責任に、カメラの前でしたり顔でペラペラとしやべりまくっている連中である。




土佐・桂浜に建つ太平洋を見つめる坂本龍馬像。龍馬はいまの日本をどう見ているだろうか。


仕事だから、ギャラをもらっているからサービス精神旺盛にどうでもいいことをしべりまくっているのだろうが、お前らが垂れ流している無責任な言動がどれだけ、真実を見極めようとしている国民の眼を曇らしていることか。自分なりにしっかり取材し、よく学び、深く考察してから己の言葉に責任を持ってしやべりやがれ!!と直接言ってやりたい。世界有数の大国といわれる独立国であって、戦後65年もたった今でも、首都をはじめ全土に他国の軍隊が駐留していて、いまだ100を超える米軍基地があるという国が他にこの地球上に存在するだろうか?、また歴史上こんな国があったであろうか?・・・・・僕は10年前の21世紀の扉が開くまでにと思い、7~8年かけて一人で日本中の米軍基地と地位協定により米軍が自由に使用できる自衛隊基地などを取材した。世界史的にみても歴史上でも非常に珍しい「半占領下のニッポン」の姿を未来の子どもたちに見せてやりたいという思いから、この取材を敢行したのだ。ほとんどのマスメデァは見向きもしなかったが・・・・・。いまこそ祖国・日本をあるべきかたちにしていくのは、民衆の知恵と力しかないと思う。現状に憂いつつも希望は失いたくはないと切に思った一日であった。

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