僕の身体は、あの地震のあった日からいつも揺れている感じがする。食事をしている時にも、トイレに行っている時にも、寝ている時にもだ・・・・・・。今日は朝から冷たい雨が降っている。東北地方の被災地は、氷雨から雪に変わるのではないかと天気予報は報じている。地震から9日間たった昨日、津波の被害の大きかった岩手県釜石市で、80歳のおばあちゃんと孫の16歳の少年が瓦礫の下から救助されたという明るいニュースが飛び込んできた。動けなくなったおばあちゃんを守りながら必死に生き抜き、救助を求め続けた少年の勇気ある行動と人間の持つ生命力の強さにあらためて感動したのは僕だけではないだろう・・・・・・。
3日前に、2008年に起きた四川大地震の地からお見舞いと激励のメールが入った。記憶にまだ新しいと思うがこの大地震で亡くなった人は行方不明者と合わせると約9万人。被災者は4616万人をこえるという空前絶後の大地震だった。僕はその半年前の2007年秋、地震後の2009年冬、そして2010年5月、7月と最大の被災地だった四川省の各地を「三国志」の取材で巡った。そのどこもが、まだまだ被害の爪痕は深く残っていたものの復興に向けて元気に活動していたのが印象的だった。僕が何人かに「あれだけの被害を受けたのに・・・・・」と訪ねると誰もが「済んでしまったことをいつまでもくよくよしていても亡くなった人は喜ばない。亡くなった人たちの分までがんばって幸せにならなければ・・・・」と笑顔で言うのである。僕は強く胸を打たれたものだった・・・・・・・。