写真家 小松健一・オフィシャルサイト / Photographer Kenichi - Komatsu Official Website

[no.282] 2011年3月11日 M8.8の観測史上日本最大の「東北地方太平洋沖地震」の巨大地震が襲った日。被災者の皆さんのご無事をこころからお祈りいたします・・・・・。

 

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今日午後2時46分、突然大きな揺れが襲った。地震には比較的馴れっことなっていることから、原稿を書いていたのを止め、まず電気ストーブを消して、仕事机の脇にある6段の本棚を手で押さえた。揺れがなかなか止まらずに回りの高い所に置いてあった小物が落下し始めた。コンピュターのルータも落ちた。危ないので窓のカギを開けていつでも飛び出せるように窓を開けはなった。隣家の奥さんが僕の名前を叫んでいる「小松さん、怖いよ~どうしたらいいの・・・・」落ち着いて外に出るようアドバイスした。僕も庭からいま住宅開発の工事中の現場へスリッパのまま飛び出した。しばらくの間、大地がゆらゆらと揺れて体を立たせているのがやっとだった。

新築工事中の建物はぎしぎしと鳴っていた。家に戻ると玄関にカギをかけたままだったので開かない。フェンスを乗り越えて表にまわり家に入った。部屋の中は本や仏壇の茶碗などが飛び散っていた。ガスも止まって使えなかった。大きな余震が次から次へと来るので、高い所の危ない物をすぐ下ろした。仏像やこけし、陶器など壊れ易いものなどをかたずけた。2階へ上がってみるとやはり扇風機などが倒れたりしていたので、倒れる可能性があるものをかたずけて、窓のカギを開けて非難の準備をした。寝床も物が落ちてこない場所に変えた。

近所の人たちはお年寄りが多いのでみな外に出て非難している。家の中は怖くて居られないと口々に訴えていた。「75年の人生の中でもこんな大きな地震は体験したことはない・・・・」と青ざめながら語っていた。上の写真は避難中に、僕の家の前の畑から撮ったもの。不気味な黒い雲が広がっていた・・・・・・。
今日は午後4時に東京印書館印刷の人と打ち合わせの約束をしていたが、僕の家に向かったが途中、地下鉄が全面ストップしたために延期した。先々週まで僕は、岩手県に取材に行っていたので、テレビのニュースに流れている岩手県内の被災状況は人事ではない。すぐに岩手の友人たちにメールをしたが返事はない。無事を祈るばかりである。群馬にいる一人暮らしの母や近くに住んでいる弟夫婦たちにも何度も電話をしているがつながらない。メールもしているが・・・・・。家族たちにも・・・・・。電話回線が混雑しているのだろう。
また、心配して電話やメールをしてくださったみなさん。上記の報告の通り僕は元気ですからご安心下さい。ご心配ありがとうございました。
このブログを書いている間にも大きな余震が続いている。今夜は落ち着いて眠れそうもない。お湯も沸かせないので冷酒でも・・・・・・・。みなさん、くれぐれも気をつけてください。







 

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