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[no.226] 2010年10月27日 続報!!自宅前の発掘調査で16000年前に人類が生活した跡が発見される。高橋芳宣作陶展10月29日まで新宿・柿傳ギャラリーで。

 

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先日、自宅前の住宅開発予定地での市教育委員会の文化遺跡発掘調査で7000年前の住居跡や9000~2000年前の土器の破片、中世の堀跡などが発掘されたと写真付きでブログに載せたが、一昨日からの発掘でさらに16000年前の人類がこの地で魚や木の実、獲物など狩りをし火を使って食事をしていた跡がつぎつぎと発見されたのだ。地下も地層など調べるために2メートルまで掘り下げていた。調査していた青年に聞くとこの地が当時丘陵の最先端で、直ぐ近くに川や海があり獲物が豊富に獲れたので人々は、この周辺で焚き火をして生活していたのだという。確かにかつては、直ぐ下は谷になっており、沼地や小川が流れていて子どもたちの絶好の遊び場であった。そこにいつの間にか土砂が盛られて駐車所となり、数年して家々が立ち並んだのである。僕の家から200メートルほど下った所には新河岸川がある。調査委員によれば「小松さんの家の下にもきっと遺跡が眠っていますよ・・・・」と言うことであった。僕は記念に

16000年前のいくつか火で焼けた跡が残る石ころを拾った。大きな石など400個あまりは一つ一つビニール袋に入れて持ち帰り調査するという。僕はその残りを同じ土地に暮らす者としていただいたのである。洗ってよく見ると火で焼け赤くなっていたり、黒く焦げていたり、何か石で欠いたような痕跡があったりして興味が尽きない。僕の家には1800年前の中国・三国時代やその前の後漢時代の城の屋根瓦の破片やチベット、ヒマラヤ、南米アンデス、シベリア、ニューギニアなどの石などがゴロゴロしている。何万年もの歳月を黙って愚かな人間たちの営みを見続けてきた石たちが僕は好きなのである・・・・・・・。

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10月23日から新宿の柿傳ギャラリーではじまった友人の高橋芳宣作陶展に行った。この7月に一緒に中国四川省へ旅した友人たちも6人駆けつけてくれ、高橋芳宣さんを囲んでささやかな祝う会を催した。高橋さんは会期を前に仕事場で転び足首を骨折したそうだがこの日は元気な姿を見せてくれた。彼にしては珍しくこの作陶展に寄せる思いを案内状に次のように書いている。「作陶、それは人間が永い歴史の間に大自然の原理を最も巧みに把握して来た創造活動です。・・・・・・」と。僕も彼の作品をこの16~7年間にわたり見つめつづけてきているが今回ほど新作で意欲的な作品が多い展示会はなかったと思う。ぜひ会場に足を運んで手にとって見てください。   ☆柿傳ギャラリー(新宿東口1分・TEL03-3352-5118)

 

 

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