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[no.219] 2010年10月15日 全日本写真連盟関東本部委員展の懇親会と松本徳彦写真展「没後30年追想越路吹雪」のオープニングパーティへ。2日に急逝した「アサヒカメラ」編集長奥田明久君へ捧ぐ独り梯子酒・・・・。

 

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昨日10月14日、2週間ぶりに都内に出かけた。朝日新聞東京本社のコンコースで「2010年全日本写真連盟関東本部委員展」という写真展がおこなわれており、この日は出品者による懇親会が同社でおこなわれていたからである。僕が到着したのは終了間際であった。この展覧会は毎年開かれており地方も1年間かけて巡回している。僕は全日写連の関東本部委員になったのは20数年前。亡くなった写真家の佐藤明さんと大石芳野さんと3人で委任されたのだが、ほとんど名前だけの委員で申し訳ないと思いつつ、この写真展だけは毎年出品してきたのだ。理事長の田沼武能さんや理事の熊切圭介さんをはじめ、英伸三、桑原史成、栗原達男さんら多くの写真家たちが参加していた。僕は事務局の人たちと最後まで話してから銀座・キヤノンギャラリーで開催している松本徳彦さんの写真展へ向かった。

 

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築地の朝日新聞社からぶらぶらと明治座前を通り、歌舞伎座横の路地を抜けてキヤノンギャラリーに着いた時にはまだパーティが始まっておらず人も少なかったので、まず松本御夫妻にあいさつをして写真を見た。その頃から人は増え始めあっという間に満杯状態。僕は外でいろいろな人たちと会話を楽しんでいた。日本写真界の長老である芳賀日出男さん、丹野章さんがお元気な姿で来ていたのはうれしかった。管洋志さん、長倉洋海さんら多数の写真家、写真業界の人たちがかけつて大いに盛り上がっていた。僕は大先輩の丹野章さんと喫茶店で1時間あまり写真談議をして別れた。預かっていた丹野さんの著書『撮る自由ー肖像権の霧を晴らす』50冊が高知、岡山ですべて売れたのでその代金も渡した。その後、独りでこの2日に急死した「アサヒカメラ」編集長奥田明久君を偲んで梯子酒をした。2日は僕は千代大海の断髪式に参加していたため、行けなかったが日本写真家協会主催の写真フーォラムがあった。田沼会長と水越武さん、野町和嘉さんとのトークの司会を務めた。打ち上げでは旨そうに生ビールを飲んでいたと言う。しかし・・・・・その日のうちに突然の死。誰もが驚いたにちがいない。僕は土佐の取材先でその訃報を受けたのだった。彼が「アサヒカメラ」の編集長が内定し、その後編集長になった頃、よく飲み歩いたものだった。気持ちのよいのみぷっりで「小松さん僕はカメラ雑誌を変革したいんだ」、「若い写真家を育てるような編集にしたい」と意気込みをいつも語っていた。兎にも角にもこの8月に逝った宮地敏行君しかり今度の奥田君しかり、僕よりも若い友人が先に逝くのはこころに堪える。残念至極ではあるがいまは静かに冥福を祈るばかりである・・・・・・・・。  合掌

 

 

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