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[no.159] 2010年5月10日 写真研究会「風」第10回例会。 NOP法人「チベット高原初等教育・建設基金会」2010年度総会に出席する。


5月8日、僕が主宰する写真研究会「風」の2009年度の最後の例会が都内で開催された。会場は、世田谷線で行く初めての所だった。かっては路面電車だったこの電車に乗るのは30数年ぶり。昔と違って近代的な車両となっていて、こんな所にも時代の流れを感じるのだった。今回から新たにJPU会員でもあるNさんが入会した。この会の前身だった研究会のメンバーではあったが、ここ5年間程は合宿などの参加に留まっていた。「風」には入っていなかったのである。名古屋から通っているH君が二コン主催のコンテストの一席に入賞したというので彼の作品の合評から始めることにした。



この1年間で、それぞれが自分の作品作りのために努力した跡が、充分に感じとれる内容の作品であった。そして2期目となる2010年度は、各自が新たな目標をめざす事を確認しあったのである。ベテランのMさんは、この夏、20年間追い続けてきたタイ山岳地の最後の取材に挑戦するという。事務局長の鈴木さんは中国の作品50点を大四つのバライタ紙にオリジナルプリントとして引き伸ばすという。写真展と作品集の出版をめざすKさんは最後の追い込みの取材をすすめているし、塩崎「風通信」編集長は”五つの街の物語”シリーズの作品構成を深めている。・・・・・とにかく皆、オリジナリティーを発揮してがんばって欲しいと期待しているのである。以前、メンバーだったNさんが自宅の庭で取れたレモンを差し入れに来てくれた。会の終了後、H君の入賞とNさんの入会とYさんの写真学校の無事卒業を祝って乾杯した。



翌9日は、「NPO法人 チベット高原初等教育・建設基金会」の2010年度の総会が練馬区役所で開かれたので出席した。実はこの会の理事長は写真家の烏里烏沙君が務めている。昨年から僕と鈴木紀夫さんも協力しようと入会したのだ。今年の主な事業は、チベットの小学校の校舎耐震補強工事支援や図書室設備提供支援をはじめ、中国西南部地域との文化交流活動などである。年配の人が多かったがパワーを感じた。懇親会にも参加したがみなさんが、チベットへの熱い思いを語っているのを聞いてこうした場所に何故、日本の若者たちが参加していないのだろうかと寂しく思った。もともとこの会は、烏里君が日本の大学の留学生の時に、大学の仲間たちと立ち上げたものだそうだ。当初のメンバーは教員や学生たちばかりだったという。いまでは理事長である彼一人がダントツに若いのであって、次に若いのはどうやら僕のようであった・・・・・。明日、11日早朝から8日間ほど中国四川省の西奥地、横断山脈の最高峰ミニヤ・ゴンガ(7556m)の山麓にあるイ族の小学校の耐震補強工事の視察と打ち合わせ等のために、建築家の同基金会のメンバーと理事長の烏里君と僕の3人で行ってくる。帰国後、バッチリ現地の報告をしますのでご期待ください!!

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