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[no.141] 2010年3月26日 花どきの上野の山で句を捻る・・・「花冷えや素足の像に学ぶべし」・・・風写

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昨夜は、余寒などは通り越し、本格的な冬の気候に戻った寒さだった。珍しく酒も飲まず早々に床に着いた。普段やり付けない事をするものだから、夜中の3時に目が覚めてしまい結局、朝方まで寝付けなくなってしまった。ヤケクソ気味にテレビを付けるとフィギュアスケート男子世界選手権大会のイタリア・トリノからの生中継を放送していて、高橋大輔選手が日本人初の金メダルを獲得したフリーの演技を見ることができた。「よーしゃ、やった!」などと独りで布団の中でガッツポーズをしていたので興奮して、そのまま起きてしまったのである。


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今日は、10時30分に上野公園の西郷隆盛の銅像前に集合となっていたので早く出かけることになっていた。僕も同人である俳句会「一滴」の吟行なのだ。夕べ世話役の人や代表の岡井輝生さんからも電話をいただいていたので、遅れないようにと思っていたのだ。久しぶりの花どきの上野の山は平日ではあったが今夜からの花見の準備や席取りの人々などで、すでに熱気が漂っていた。アジア系の観光客の姿が目立った。屋台でおでんや焼き鳥を頬張り、昼からビールをやっているのは、韓国や香港からの観光客ばかりだった。13時過ぎから昼食を広小路で取ってから俳句会なのだが、僕は申し訳ないと思ったが失礼した。締め切りを過ぎている原稿がまだ一本書きあがっていないのである。同人たちは「えっ、帰えっちやうの・・・?」と残念がったが、岡井代表に吟行で詠んだ句を渡して、花の上野の山を後にしたのである。以下、まだ推敲はしていない句だが記しておく。


   西郷像上野の花を見つめをり     春の山西郷像のモデルかな


   花冷えや素足の像に学ぶべし    大道芸に拍手集まる花三分


   花どきは吉宗さまも眠らりょか     風写 (2010.3.26 上野にて)


★「一滴」代表の岡井さんから夜に電話があり、今日の句会で僕の「花冷え・・・」の句が最高得点句になったと知らせてくれた。ちょつと気恥ずかしい。

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