2021年3月3日~7日まで、富士見市民会館ギャラリー☆キラリでおこなわれた第38回「写真集団・上福岡」写真展に僕が出展した作品「ひなた 二十歳」。この作品は30年以上ぶりとなる女性の撮りおろし作品だ。彼女と出会ったのは、僕がよく行く地元の鮨屋さん。学生の彼女はこの店で、他にも7~8人はいる地元の大学生でアルバイトをしている中の一人だった。
大学での専攻が「総合芸術」で演劇をしているという。僕が写真家であるということが知れ、彼女が写真に興味を持ったことがきっかけで、二人で何かやってみようことになったのだ。ちょうど半年後に「写真集団・上福岡」写真展を控えていたこともあり、ここに出品してみようということになった。それから4回ほどの撮影をおこなった。彼女は19歳だったから僕とは半世紀ほどの歳の差がある。お父さんは僕の娘や息子と歳が近い。
正直、意思疎通が最初は難しかった。コミュニケーションが上手く取れないのである。お互いにはじめて知り合い、何もお互いにしらないことばかり・・・。でも回数を重ねる内に少し、少し理解し合えたのである。おりしも新型コロナウイルス感染が拡大し、「緊急事態宣言」などが発出されるなどして、大学の構内に入れなかったり、演劇の授業がなくなってリモートになったり、都内などにも撮影に行けないなど取材環境は厳しかった。言い訳はできないが、我ながら自信のない作品である。せっかく被写体は若く美しいのに悔しい限りだ・・・。あえてみなさんにも見て頂こうと、ここに勇気を出して発表したものである。 合掌
◆撮影は最寄り駅周辺が多い。 機材:ニコンDF シグマDP1 シグマFD