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[no.567] 2013年4月16日 高田紀美子写真展「巡礼日記ー四国八十八ヵ所」(4月15日~21日/岡山市・エネルギアプラザ・ギャラリー)がオープン~!☆!☆

岡山の早島町在住の写真家・高田紀美子さんの写真展「巡礼日記ー四国八十八ヶ所」が15日、岡山市内で始まった。開館時間は9:00~17:00.最終日のみ終了が16:00だ。会場は僕も何度か行ったことがあるが、市内の中心街にある中国電力のビルの1Fにあるギャラリーで、広い駐車場もあり便利な所である。お近くの方はぜひ、見に行ってください。力作が並んでいますよ。もちろん作者本人も会場に毎日いると思います・・・・・。

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「飾りつけが無事終わりました」と紀美子さんが写真を送ってきてくれた。紀美子さんは前列右から2人目。夫である写真家の高田昭雄さんは後列左端だ。讃岐の写真家・寒川真由美さんも駆けつけた(後列右から2人目)のか、この写真におさまっている。

紀美子さんの今回の写真は、2007年春から今年の4月まで足掛け丸6年かけて取材したものだ。その間、春夏秋冬、延べ200日を費やし、40回ほど撮影に赴き、四国全土に広がる八十八ヶ所を3巡りしたという。その集中力と執念は目を見張るものがある。

紀美子さんは見ての通りお淑やかで小柄な女性だ。その彼女が独りで、それも全て歩きで巡礼をしていたのである。健脚ぶりは、10数年前から夫・昭雄さんとともに、ヒマラヤ山麓を歩いていたので知ってはいたのだが、正直これほどの根性がある人とは思わなかった・・・・・・・・。 とにかく、おめでとうと心から祝盃をあげたい~!☆

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紀美子さんからどうしてもと頼まれて「写真展に寄せて」の文章を書いた。400字詰め原稿用紙3枚ほど。それがこの写真に写っているものだ。彼女が撮影に行き詰った時に、一緒に讃岐の根香寺、白峰地、土佐の竹林寺、青龍寺などを巡ったときのことや、ものごとの深部をみきわめるためにと空海の「遊山慕仙詩」のなかから「柳葉開春雨  菊華索秋霜」の一編をしたためたことなどを記した。

僕の駄文などをこうしてそれも直筆のまま飾ってもらうのは、恥ずかしい気がするが、ちょぴりうれしくもある。今回、彼女がはたしたことは、目標を持って精進を重ねれば、それは必ずや達成できるということだ。知り合った頃の彼女から今日の写真家としての高田紀美子さんを誰が想像できるだろうか・・・・・・・・。一人の女性写真家が岡山から羽ばたいたことを何よりもうれしく思う。

紀美子さんは、僕が主宰する写真研究会「風」のメンバーではないが、ここ数年の合宿には会員の昭雄さんとともに必ず参加していた。今年新たに高松の寒川さんも「風」の正会員として入会したこともあり、地方にしっかりと根をはった写真家が生まれることは、望ましいことだと考えている・・・・・・・・。  合掌

(紀美子さんと去年、中国四川省の南西部にある涼山自治州へ取材に行った三好幸子さん。2人は来月から今度はチベットへ撮影取材に行くという。すごいバイタリティーである)

 

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