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[no.242] 2010年12月3日 ”伯母83歳、母82歳への孝行の旅” 兄弟で企画実現。伊香保温泉、榛名湖、榛名神社そして墓参り・・・・・。

歳月の流れるのは誠に早いもので、もう今年も12月。つまり師走だ。極月や春待月ともいう。11月29日から昨日の2日まで上州の地をふたたび訪ねていた。亡き父の妹の横浜に暮らす83歳の伯母を連れての里帰りである。僕にとっては、父であり祖父母だが、伯母にとっては父母であり、兄や弟たちの遺骨が納まっている小松家の墓参がその大きな目的であった。待ち合わせ場所で会うことができず、伯母は高崎駅前の交番でお世話になるなどハプニングもあって、予定時間を2時間余り上回ったが無事に弟の修二が板長をしている伊香保温泉・金太夫に着いた。夕食前には保険会社を経営している一番下の弟の勝三が母を連れて到着した。勝三の連れ合いは急に熱がでて来れなくなったったが修二の嫁は参加して賑やかな夕食会となった。金太夫は伊香保温泉の老舗旅館として知られていて、古い歴史を誇っている。また多くの文人にも愛された湯である。作家・林芙美子の名作『浮雲』にも登場する旅館だ。久しぶりに母、伯母を囲んでの兄弟水入らずでゆっくりと飲み、語り明かした・・・・・・・。

 

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翌11月30日は弟たちは仕事等でそれぞれ帰り、僕が修二の嫁の車を借りて母、伯母と墓参りに行くことになっていた。折角だからとまず、榛名湖へ向かった。伊香保からはすぐ近くだ。海抜1000メートルを越す榛名湖は紅葉はすでに終わり、すっかり冬支度の風景となっていた。後ろにたなびく赤城山も谷川岳をはじめとした上越の山々も雪化粧はじめていた。湖面には風ひとつなく初冬の榛名富士が綺麗に写りこんでいた。竹久夢二の「さだめなく鳥やゆくらむ青山の青さびしさかぎりなければ」の歌碑の前で写真を撮った。湖畔の茶店で暖かいコーヒーを飲んでから榛名神社の参拝へ向かった。この神社は用明天皇元年(585)年の創建と言うから確かに古い。神仏習合が古くから定着していたので修験者たちの修業の場としても位置づけられいた。だからいまでも参道は厳しい。国指定重要文化財の本殿まで辿り着くのは容易なことではない。まして83歳と82歳の御歳である。それでもこれが最後になるだろうと山門をくぐりゆっくりとのぼり始めたのだ。僕も「榛名神社は最近とくに開運の運気が強いスポットとして有名だよ。きっとご利益があるさ~」などと言って励ましたのだ。2時間弱かかったが、2人とも無事お参りを済ませて下山したのである・・・・・・。

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家に寄り線香やお水、庭に咲いている花々を摘んで、まずは母親の本家にあたる上田家の墓所へと向かった。母の父母をはじめ兄弟たちが多数眠っている場所だ。母の兄弟はここ数年でつぎつぎと亡くなり6歳年上の姉ひとりとなってしまった。父方の伯母の方は、この8月に87歳の姉が亡くなり、だれもいなくなってしまったのである。伯母は僕にできることなら父母や兄と一緒の墓に入りたいのだが・・・と相談をしていた。母や兄弟とも話あったが、みな快く承諾してくれたので伯母はとても喜んでいた。その墓参りを3人ですませて、今夜も泊まる伊香保温泉に戻った。次の日は実家に泊まることになっていたので修二が送ってくれた。昼食は近くにある手打ち蕎麦の旨い店に行った。この主人は陶芸もやるので出す器はすべて自分の作品という贅沢なものである。僕は伯母から小松家の家系についてできるだけ話を聞こうと思っていたので、たっぷりとインタビューしたのだった。後は僕の田舎での日課である犬の五右衛門の散歩。途中、一度僕の手から逃げ出したが、近所の青年が追いかけて捕まえてくれた。僕ではとてもおいつくことが出来なかったのでありがたかった。 帰る日には勝三が来てくれて山へ水を汲みにいったり、母の手料理の昼飯を一緒に食べた。そして渋川駅まで車で送ってくれたのだった・・・・・・・。 みなに感謝!! 合掌!!

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