写真家 小松健一・オフィシャルサイト / Photographer Kenichi - Komatsu Official Website

[no.151] 2010年4月22日 群馬県庁、上毛新聞社をはじめ、上州の会社や団体、個人を「矢島保治郎顕彰企画」の説明のために奔走する。


20日から22日まで上州へ行ってきた。「上州児・矢島保治郎 生誕130年、没後50年記念顕彰企画書(案)」出来上がったので、それを持って群馬県企画部長、副部長、地域政策課課長など県庁の人たち。上毛新聞社、文化・生活部長、朝日印刷工業株式会社社長、前群馬県立土屋文明記念文学館館長をはじめ、上州を拠点に置く芸術家、編集者、企業家の人たちに、この企画書の主旨説明と協力をお願いに廻ったのである。そして作家の渡辺一枝さんに、ご紹介していただいた矢島保治郎のご遺族の方に、ごあいさつに伺ったのである。



初日の夜は、おふくろが暮らす実家へ泊まった。さくらは散り始めていたが、僕はこの散りはじめの頃が一番好きなので故郷のさくらの風景をしみじみと味わうことができた。いつもの様に犬の「五右衛門」は、散歩に連れていってくれる僕のことはご主人様と思っているので、その喜びようは写真の通りだ。4月21日は「原町の安市」の日というので、おふくろと近所のおばさんと出かけてみた。JR原町駅前にある八坂神社辺りが市が開かれる場所で、僕が子どもの頃、よく来ていたときは、春は苗木や金物の店を中心に200軒以上が軒を連ねてにぎやかなものであった。近郊の村々からも大勢の人出で、師走に開かれる市とあわせて数百年の歴史のある市だという。約50年ぶりの「安市」は、店も何軒も出ていなく、人通りも少なく、寂しいものであったが、僕はまだ細々であるが続いていたことが妙にうれしかった。



おふくろとおばさんは、草刈鎌と草かき熊手みたいなものを買い求めていた。僕は無料で配っていたコンニャクの味噌おでんをほうばり、蒸したての味噌焼きまんじゅうを食べた。(大振りの饅頭が4ヶ付いて200円。子どもの時分は5ヶ付いていて5円だった)これは旨いと思った。やはりその場で蒸して焼かないとだめだ。最近は、まんじゅうが硬くパサパサしていてあまり旨いと思ったことがなかったのだ。この焼きまんじゅうなら200円でも絶対に売れると思った。そして焼きまんじゅうは長い竹串を刺したままで食べなくては雰囲気がでない。”木枯らし紋次郎”ではないが、あの長い串を口にくわえて、空っ風のなかにいるのがカッコいい上州の男児なのである・・・・。僕が会社や県庁、新聞社などでの説明を終えて、前橋のギャラリー・ノイエス朝日に戻ると書家の岡田さんに稲葉さん、陶芸家の高橋さん、七宝焼き作家の斉藤さんが待っていてくれて近くの魚の旨い店で一杯やった。話しは多岐にわたって楽しかった。「矢島企画書」についてもみな協力してくれることになった。友とは真にありがたいものだ。この夜は、渋川の一番下の弟の家に泊めてもらった。倫理法人会の役員をしている弟にも矢島保治郎の人と成について話したのだ。お土産の中国の白酒を傾けながら・・・・・。

このウェブサイトの写真作品、文章などの著作権は小松健一に帰属します。無断使用は一切禁止します。