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[no.145] 2010年4月5日 写真研究会「風」4月例会を石神井公園で。かって6年間暮らした町を思い巡らしながら歩いた。



昨日は、写真研究会「風」の4月例会が、練馬区にある桜の名所・石神井公園でおこなわれた。研究会初の撮影会を兼ねての例会だ。あいにく参加者は少なかったが、僕が3年前まで暮らしていた町でもあり、近くの三宝寺池をはじめ、三宝寺、氷川神社、道成寺などを案内した。また野外ステージでは沖縄県人会主催の恒例の「琉球・春祭り」がおこなわれていて、エイサーやカチャシーなど三線、太鼓、指笛に合わせて次々に披露され、観客も一緒にになっての踊りの輪ができていた。「風」のメンバーのKさんのお嬢さんが参加してくれて家族ぐるみでの会への参加もいいものだと思った。また、金沢の実家から戻ったばかりというYさんが僕の好物の「加賀車麩」を土産に持ってきてくれた。この麩は大きくて歯応えがあり、色んな料理にも使える優れものなのだ。





研究会は、ステージの琉球踊りなどみながら食事を取って、3時過ぎに終了した。久しぶりにいつも散歩していた道を歩きながらこの町で暮らした6年間に思い馳せていた。三宝寺池の中にある厳島神社では、ちょうど獅子舞をしていた。実はこの境内に「穴弁天」という洞穴がある。以前に僕も入ったことがあるが、この近くにいまも住んでいる女優の壇ふみさんも子どものころよくこの穴で遊んだと語っていた。この穴弁天であるが創建の子細は不明だ。しかし社伝によれば、この地にあった石神井城の城主豊島氏全盛期の頃ではないかとされている。「厳島神社境内南に洞祠ありて、池底より発見された蛇体の女神弁天を安置す」と記されている。これは厳島神社の御祭神・狭依姫命(きよりひめのみこと)の配下神として祀られる宇賀神を示しているという。この宇賀神社の御利益は、芸術・学問全般の向上と五穀豊穣及び財産をもたらすといわれているので、僕としては、しっかりとお参りして蛇体に女顔を書いた木札守を求めたのはいうまでもない。久しぶりに会った友人たちと泡盛で一杯やって夕刻には、桜並木の道をとぼとぼと帰ってきたのである。

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