写真家 小松健一・オフィシャルサイト / Photographer Kenichi - Komatsu Official Website

2009年10月9日 土佐・倉敷・瀬戸内の旅 写真日記ーその6日目

昨日は県展前夜祭の後、10数年ぶりに会った高知新聞のOBたちと最後の土佐の夜をはしごした。今日で土佐とはお別れして、倉敷へと向かう。朝、岡山在住の写真家で「風」同人の高田昭雄さんが車を駆って迎えに来てくれた。先ずは、この日オープンした県展会場へ。そして俳人の伊丹三樹彦さんの門下生で「群青」同人、写真家の岩崎勇さんの指導する写俳の展覧会を見た後、JRP高知支部のメンバーたちと高知県立美術館で昼食を食べ、6日間いた龍馬の故郷・土佐を後にした。


SDIM2453


高田さんの車には、京都で宗教の研究会へ参加するという佐川の友人Yも同乗した。高松から瀬戸大橋を渡り、倉敷まで2時間足らず。確かに高速道路は料金は別にすると便利なもではある。僕が今回、倉敷を訪れた最大の目的は「写真家・中村昭夫の原点 1956-1964」を観るためである。昨年2月突然、病気で75歳で亡くなった。その2ヶ月前にも僕は彼を倉敷の自宅に訪ね僕の写真集『ヒマラヤ古寺巡礼』届け、話し合っていた。


SDIM2480SDIM2493


中村さんは、吉備という土地と風土へこだわり、その視点から作品を発表し続けた先輩写真家として敬愛していたので、もうかれこれ30年ほど前からお付き合いをさせていただいてきたのである。倉敷市立美術館の担当学芸員が写真展を案内してくれたが、全作品がビンテージプリントで印象的な企画展であった。11月8日までの展示だが、ぜひみて欲しいと思う写真展である。一地方からであってもこれほど普遍的でグローバルな視点で事象を捉えることができるという証明である。夜は中村さんの奥様と高田さんとで、瀬戸内の雑魚を食べに、いつもの様に倉敷の町へ繰り出したのであった。


SDIM2492

このウェブサイトの写真作品、文章などの著作権は小松健一に帰属します。無断使用は一切禁止します。