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2009年8月30日 戦後日本の歴史的転換の日を選挙権を行使し、誇りをもって迎えよう。

2009年8月30日は、日本の戦後の憲政史上おそらく歴史的な日と位置づけられることになると思う。朝、目覚めると台風の影響か時折、強い風が吹いていた。小雨もぱらついていたので急いで近くの投票所へいった。すると雨の中、会場に入りきれない人々が外に延々と列をつくっているではないか。ぼくも30数年間にわたり投票をしてきたが、こんな光景ははじめての経験であった。いつも投票所の中は、閑散としていて記名する鉛筆の音が室内に響いていたほどである。それが今日は、何か異様に活気があり、興奮したような空気が満ちていた。お年寄りはもちろんお洒落をした若者たちも目立った。車椅子の人もいた。僕は民衆の声とはこういうものなのか、と漠然と歴史のページがめくられていく音を聞いたきがした。「主権在民」、「国民が主人公」など叫ばれてから久しいが、僕は日本人に対しては、どこかであきらめの気分が正直あった。自分も含めて駄目などうしょうもない民族だと・・・・・・。今回の選挙でもし、民衆が立ち上がらなくて、なんら変わることがなく60数年間にわたり一党だけの政権が続くようならこの国は終わりだとも。しかし今朝、この東京近郊の小さな町の小さな投票所で目にした光景は、充分に僕の憂慮を吹き飛ばしてくれた。まだ、自分の大切な権利を行使してない人がいたら今夜8時までに必ず、自分の意思をこめて投票をしましょう。そして今夜は、それぞれの場所で、互いにおいしい祝盃をかかげようではないか。日本人としての誇りのために・・・・・。

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