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2009年6月27日 一日パソコン教室で疲れた~。ビールが飲みたい。

 

梅雨の晴れ間となった今日、午前中から新潮社のK編集者が、田村茂さんの撮影した太宰治の写真を持って来た。改めてネガから直接プリントした写真をまじまじと手にとって見つめていると61年前のことが昨日のように蘇ってくるから不思議なものだ。写真の持っている力、魅力は、こうした記録性とともに、人間の記憶や追憶という感情を蘇らせてくれるということもあると思う。北海道の屈斜路から上京しているという水越武さんから電話があり、僕の太宰紀行の写真を出版社でみて「いいね。とくに30年前の竜飛の写真がよかった。もうああいう写真は撮れないものね・・・」などと激励の言葉を頂いた。尊敬する先輩写真家からこうした言葉は何よりの励みになるものだ。

午後からは、弟子の塩崎君が忙しい中、来てくれて短期集中のパソコン講座をマンツーマンでしてくれた。とにかく器械オンチで、何も解らない男。カメラ機材に関しても時代遅れの30数年前のものを今でもメインに使っていることで有名なぐらいだ。教える方も、覚えが悪いからイライラしただろうが、教えてもらう方も頭は朦朧としてくるは、まぶたは重くなるは、喉は渇いてビールは飲みたくなるは、で大変な思いをした。結局、午後2時半から9時半までの7時間みっちりと。途中腹が減り、ざる蕎麦を僕が作って、二人でかっ込んでまたパソコンと格闘した。近所に古くからある飲み屋に塩崎君を案内して、いま旬の徳島の岩牡蠣をごちそうしょうと昨日、主人にオーダーしておいたのに、それもキャンセルとあいなった。トホホ・・・・。それでもがんばったかいあって、塩崎君が送ってきた写真データをちゃんと容量を小さくして、今日のブログにこのように挿入することができましたのだ。やっーた!!結局、塩崎君は、最終電車ぎりぎりの11時までいて、東京郊外の自宅へと帰っていった。本当にご苦労さまでした。そして心からありがとう。  合掌

中国四川省の成都にある武候伺で。撮影・塩崎亨
中国・四川省の成都にある武候伺で(2006年10月)。

この取材は、成都をスタートしてゴールは北京までを20日間かけ、三国志ゆかりの地を車で、5400キロ走り抜けるというハードなもの。当時、まだ会社員であった塩崎亨君が助手をかってでてくれて、2週間同行してくれた。その時に塩崎君が撮影したもの。彼は中国から帰国すると、僕の反対の声をもまったく無視して、幼子と奥さんのお腹のなかに子どももいるのに、傲然とフリーの写真家へと転身したのである。

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