写真家 小松健一・オフィシャルサイト / Photographer Kenichi - Komatsu Official Website

[no.2347] 2022年1月19日  「写真で見る近代詩ー没後20年」ー伊藤信吉写真展ー(1月15日~3月13日/群馬県立土屋文明記念文学館)が始まった。小松健一の記念講演会「写真家の心 詩人の眼ー伊藤信吉さんのこと」は、2月5日(土)14:00~15:30(無料)に開かれる。ぜひ、ご来場ください~!♡☆

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同展覧会の図録・パンフレット(A4サイズ26ページ)の表紙と本文ページを紹介。詩人であり評論家の伊藤信吉を知るうえで興味深い内容にまとめられている。

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伊藤さんの撮影した写真の一部。、彼は生前に新宿などで何度か写真展を開催している。僕によく「写真家の濱谷浩さんが、伊藤さんの写真は良いよと褒めてくれてね・・・」とうれしそうに言っていた。僕との約束は、伊藤さんの撮影したネガを見直し、新たに写真展を開くこと。もう一つは二人で樺太(現サハリン)に撮影取材に行くことであった・・・。

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同写真展のチラシの表・裏面。他にB全版のポスターもある。

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伊藤さんは、1906(明治39)年生まれ。亡くなったのが96歳なので、現在ご存命だとすれば116歳となる。考えてみると僕とは47歳離れていることになる。そんな僕が20代の頃から付き合ってくれたのだから、信じられない・・・。

伊藤さんの周りには、萩原朔太郎、高村光太郎、室生犀星、草野心平、小林多喜二、中野重治、堀辰雄、島崎藤村、三好達治、小林秀雄、川端康成、亀井勝一郎、柳田国男、宮本百合子などなど昭和文壇を彩った作家たちが綺羅星のようにいたのだから。同郷のよしみと言うことだけで、僕みたいな青二才と40年余りをお付き合いしてくれたのだから改めて感謝したい。 

会えば文学の話や写真の話、時には酒席に場を移して。カラオケや鮨屋にも連れて行ってもらった。また、僕の赤坂プリンスホテルでの出版記念パーティにも参加してくれた。だからこの講演の話が同館からあった時には、二つ返事で引き受けた。伊藤さんに少しでも恩返しをすることが出来ればと思ったのである・・・。   合掌

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僕が主宰する写真研究塾「風」の元同人であり、第10回飯田市藤本四八写真賞の受賞者である名古屋市在住の写真家・平元盛親君が、年始代わりに送って来てくれた書画である。本人にも許可を得てここに紹介する。彼は写真はもちろんだが、近年はこうした画と書を組み合わせた作品を精力的に描いている。僕もSNS上で数点の作品を見てその感性に驚いたことがあった。すぐさまその感想を平元君に電話で告げると、毎日毎日、約10作品程度は書き続けているという精進ぶりであった・・・。

それにしても来年は古希を迎える我身にせよ、ずいぶんと歳を重ねたものだとつくづく平元君が描いてくれたこの画を見て思った。普段ほとんど鏡など見ない生活だから自分の顔立ちなど気にしたことは無い。何となく昔のままだと勝手に思い込んでいるのだ。しかし、目の下の隈、シミ、小皺など確実に老けているのである。気持ちだけは30代と思い込んではいるものの、やはり来る歳波には抗えそうもないと平元画伯の絵画をみてつくづくと悟った次第。 ありがとうね・・・。 合掌

 

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