写真家 小松健一・オフィシャルサイト / Photographer Kenichi - Komatsu Official Website

[no.734] 2014年8月5日 極暑のなか、第29回日本の海洋画展(東京芸術劇場5F/10日まで。北九州市立美術館/9月2日~7日)、沈輝写真展「棚田の民」(銀座・ニコンサロン/12日まで)、沖縄来間島・来間小中学校 フォトプロジェクト写真展「ぼくたちの場所」(ギャラリー・アートグラフ/7日まで)などを巡る・・・・・。

 

SDIM4370-001.JPG

ニューヨーク在住の写真家・比嘉良治さん。僕とも30年来の友人だ。今回のプロジェクトのディレクター役をしている。2011年に「沖縄の離島の学校にカメラを贈る」運動で、宮古島の南1.7キロある周囲10キロほどの来間島にある来間小中学校にカメラが寄贈された。これをきっかけにして島の子どもたちが自分たちが暮らす島と人々を素直に、優しく、そしてたくましく見つめた記録。一点一点の写真に不思議な新鮮さを覚えた・・・・・。  銀座・キャノンギャラリーの三井昌志写真展「ミャンマーに架かる虹」も覗いてみた。プリントはそれなりにきれいだが、写真の内容が浅いと思った・・・・・・・。

SDIM4374-001.JPG

写真家・沈輝君と夫人の長谷川由美子さんと・・・・・。  実はオープニングパーティの案内も来ていたが、心当たりがなかったので、出席しなかったが写真展には行こうと思っていたのだ。会ったら夫人の由美子さんは、僕がまだ駆け出しのフリー写真家になりたての頃、今から30数年前に写真サークルで数年教えていたことがあった。

彼もその頃から写真をやっていて沈君が所属していた写真クラブの合宿に僕が講師で行ったときに指導した言葉をずーと心に刻み付けてこの30年間撮ってきたという。「小松さんはもう忘れているでしょうね・・・・・」と言われたが本当に忘れていた。どんなことを言ったのかと聞くと「写真に撮った人の表面だけでなく、その人の内面を、生きてきた証を写さなければならない・・・・・・」みたいなことを偉そうに言ったらしい。

2人とも音楽家が本職だから作品が写真家の視点というよりも音楽家らしいリズムのある感性を感じた・・・・・。
今回の写真展の舞台は、中国貴州省の南端に位置する人口1500人、220世帯のミヤオ族が暮らす農山村だ。海抜は1000メートル程だが、その山肌には見渡す限り棚田の風景が広がっている。2011年秋から都合10回取材に行き、長い時では1ヶ月間におよぶ取材をしたという。中国の改革開放政策で急激に地方でも変わってきているが、この山奥地の加車村は、ミヤオ族の伝統文化と農耕文化が、今だ残っている奇跡的な光景をしっかりと捉えている写真展である・・・・・・・。

SDIM4376-001.JPG
銀座では現在2箇所で大きな再開発工事がおこなわれている。一つは銀座通に面する松坂屋周辺の跡地。
SDIM4378-001.JPG
もう一箇所は数寄屋橋交差点前の阪急デパート周辺の跡地である・・・・・・・。
SDIM4382-001.JPG

「現代日本画壇の海洋画を一堂に集めて」をキャチフレーズに第29回日本の海洋画展で初出展した美崎太洋さんとその作品(左)「江ノ島を望む小さな漁港」(油彩・100F)。
今回の展覧会には、特別出品の江藤哲さんをはじめ48人の作家が出品している。併設されている海に生きる者の絵画展には船員や家族、海運人など35人の作品が展示されていて見ごたえがあった。

SDIM4387-001.JPG

 

この海洋画展は、マリナーズ・アイ展を主催している一般社団法人全日本海員福祉センターの主催だ。マリナーズ・アイ展が25回目だから海洋画展の方が4年古い。受付などしてくれている職員を入れて会場を撮る。その後、オープニングパーティに少し顔を出した。この日は今年から念願の出品作家となった太洋さんと2人でまずは65年の歴史がある焼き鳥屋で祝杯をあげた。2軒目には奥さんの陽子ちゃんも合流して沖縄料理の店、3軒目は、水産会社が経営している鮮魚居酒屋に繰り出したのだ・・・・・・・。(本当は僕が奢らなければならないのだけれども、太洋さんが今日はうれしいから全部奢るよ~と言うので素直にご馳走になったのだ~!☆・・・・・・・  合掌)。

このウェブサイトの写真作品、文章などの著作権は小松健一に帰属します。無断使用は一切禁止します。