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2009年12月30日 「冬の中国三国志大陸5000キロ走破の旅」の写真日記第5弾!(12日目から最終日まで)

 

12月17日。この日は湖北省嘉魚県にある赤壁へ向かう。天下統一を狙う曹操の大軍が呉の周喩率いる水軍に大敗を期した古戦場として有名である。途中どうしても魏軍の大本営が置かれた地、烏林と曹操が敗走した華容古道を取材し、夕暮れの長江を船で赤壁へ渡りたいと思っていた。中国にきてこの12日間、夕日といえる光景には出会えていなかったが、この日はなんとしても・・・・・と神々に祈る思いであった。宣昌から赤壁の対岸である烏林までの道程も心配だった。うまくその時刻までに到着できるだろうかと。現在、烏林のある場所は、長江の流れから10キロほど離れた地で、当時の面影は何一つ留めていない小さな集落であった。観光ブームの影響か、近年村人たちが建てた粗末な曹操の廟が、ぽっーんと村外れに忘れられたようにあるのみである。


12月17日。烏林から赤壁へ向かうフェリーから長江へ沈む落日を撮った。この時、愛用の二コンF3PHPが300ミリを付けたまま鉄の甲板へ落下して動かなくなってしまった。

12月17日。烏林から赤壁へ向かうフェリーから長江へ沈む落日を撮った。この時、愛用の二コンF3PHPが300ミリを付けたまま鉄の甲板へ落下して動かなくなってしまった。


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武漢で泊まる予定だったが、赤壁で泊まることにした。町は屋台が多く、どの店も長江で獲れた魚が豊富であった。ドライバーの何君と塩崎君を僕らは「タバコ兄弟」と呼んでいた。

12月17日。武漢で泊まる予定だったが、赤壁で泊まることにした。町は屋台が多く、どの店も長江で獲れた魚が豊富であった。ドライバーの何君と塩崎君はヘビースモーカーなので、僕は2人を「タバコ兄弟」と呼んでいた。


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12月18日。この日合肥までたどり着かねばならず、早朝の出発となった。宿の近くの屋台で温かい麺をとる。若いお母さんが働いているので、僕は少し子どもと遊んだ。
12月18日。この日、合肥までたどり着かねばならず、早朝の出発となった。宿の近くの屋台で温かい麺をとる。若いお母さんが懸命に働いているので、僕は少し子どもと遊んだ。


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12月18日。合肥へ行く途中、黄梅市という町で昼飯を食べた。この店の至る所には、革命時代の毛沢東の写真が飾られており、最近の中国では珍しい光景だった。

12月18日。合肥へ行く途中、黄梅市という町で昼飯を食べた。この店には至る所に、革命時代の毛沢東の肖像写真が飾られており、最近の中国では珍しい光景だった。


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12月18日。合肥の夕食は土家族の料理の店にまた行ってみたが、宣昌のように美味しくなかった。最後にでた饅頭がやけに可愛らしかったのでパチリ。帰りに烏里君と足の按摩をやった。チップも取らず一生懸命に揉んでくれたのでありがとうと感謝の気持ちを込めてパチリ。

12月18日。合肥の夕食は土家族の料理の店にまた行ってみたが、宣昌のように美味しくはなかった。でも最後にでた饅頭がやけに可愛らしかったのでパチリ。帰りに烏里君と足の按摩をやった。一銭もチップを取らず一生懸命に揉んでくれたのでありがとうと感謝の気持ちを込めてパチリ・・・・・。


12月19日。赤壁から合肥、そして上海と約830キロ走り、ようやく最終地点まで辿り着いた。ホテル近くの南京路を歩いてみる。最後の夜ということで「北京ダックを食べた~い」と言うので老舗の北京料理店へ行った。しかし皆、四川料理に馴れてきたので味が薄く感じて、塩崎君は胡椒を山になるほどかけまくっていた。

12月19日。赤壁から合肥、そして上海と約830キロ走り、ようやく今回の旅の最終地点まで辿り着いた。ホテル近くの南京路を歩いてみる。中国最後の夜、「北京ダックを食べた~い」と言うので老舗の北京料理店へ行って乾杯することとした。しかし皆、すっかり四川料理に馴れ親しんできたので味が薄く、塩っぱく感じ、塩崎君にいたっては胡椒が山盛りになるほどかけまくっていた。


12月20日。帰国の朝、上海のホテルの部屋の窓から。この日の取材メモより「上海の朝。さわやかな朝日に目覚める。夕べのマッサージ気持ち良し。優しいこころを感じた。朝食後、烏里君は書店に高山植物の資料を買いに。鈴木、塩崎両名は街の朝の光景を撮影にでかけた。僕は15日ぶりにのんびりとコーヒーを飲みながら伸びた爪を切っている。空けた窓辺から冷たい風とともに街の活気ある音が聞こえてくる。・・・・・・」

12月20日。帰国の朝、上海のホテルの部屋の窓から。この日の取材メモより。 「上海の朝。さわやかな朝日に目覚める。夕べのマッサージ気持ち良し。癒しのこころを感じた。朝食後、烏里君は書店に高山植物の資料を探しに。鈴木、塩崎両名は朝の街の光景を撮影にでかけた。僕は15日ぶりにのんびりとコーヒーを飲みながら、伸びた爪を切っている。空け放った窓辺からは、冷たい風とともに街の活気ある暮らしの音が聞こえてくる・・・・・・」 遥かなる中国大陸よ! 15日間ありがとう。 合掌

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