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[no.2351] 2022年3月13日 第39回「写真集団・上福岡」写真展(3月24日(木)~28日(月)富士見市民会館)が、いよいよオープン~!☆!☆ ご来場をお待ちしています。先輩写真家・竹内敏信さん(享年78歳)が亡くなった・・・ 合掌

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3月9日、第39回写真展に向けた最後の例会が行われた。この日は、壁面構成をはじめプリントチェック、最終展示作品の決定などが行った。山本惠子名誉会員をふくめて7人が出展。全紙モノクロームプリントを全点(27作品)を公民館の暗室で引き延ばし、木製パネル張りも自分で行なった山口会員をはじめ、展示されるのは7人で100作品を超える。僕も顧問として特別出品する。ちなみにふじみ野市西公民館の暗室は、写真集団が公民館が出来る時に市と交渉して設置させたものだ。

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出品作品〇 一瀬邦子:境地の風景(12点)、田中栄次:農のこころー西上州(13点)、山本惠子:雪景・房総 大山千枚田(11点)、山口芳郎:東日本の民俗芸能(27点)、野崎栄一:私の散歩みち(12点)、中村咲:狐の嫁入りー新潟・津川町(16点)、竹川義之:神域(10点)。おまけに僕の特別出品作が数点だ。本来なら40周年記念展だったが、コロナ禍で一昨年が中止となり今回が39回展となってはいるが、非常に見ごたえのある写真展となっている。ぜひご覧ください

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 ☆会期中の3月26日(土)午後3時から1時間余り、恒例の作品講評会が開かれます。無料で誰でも自由に参加できます。”ギャラリー・ワークショップ”みたいな感じで気軽な写真の勉強会です。友人・知人をお誘いの上、ご参加くださいね~!♡☆

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中村咲 撮影:出品中の作品。会の中では一番若い96歳とは思えないバイタリティーある作品群。狐の嫁入りという祖先からの伝統的な行事を継承する人々、それを見守る人々が織り成す空間と時間。風土もふくめて爽やかに表現している・・・。

◆◆◆ 竹内敏信さんとは1972年からの付き合いだから、ちょうど半世紀となる。竹さん(親しみを込めてそう呼んでいた)と僕とはちょうど10歳違いの先輩だが、何故かそんなに歳が離れている感覚は持っていなかった。どちらかと言えば兄弟のような感じの付き合いだった気がする。1970年代はじめに、志を持った4人の若い写真家が現在の東京工芸大学のほど近い中野坂上の古いアパートに梁山泊のような写真事務所を作った。その一人が愛知の竹内敏信さん、他に北海道根室の亡き平野貞邦さん、数年前に新潟の松之山で亡くなった橋本紘二さん、それに沖縄で現在も活躍している小橋川共男さんである。

名前はみんなの憧れ的存在だった「VIVO」をもじって「VAVO」(バボ)だった。VIVOはご存知の通り、丹野章、東松照明、奈良原一高、佐藤明、川田喜久治、細江英公さんの6人で結成したグループだ。その古ぼけた部屋には暗室も常備されていた。僕ら若い写真学校の学生たちなどのたまり場にもなっていた。先輩たちを囲んで安酒を飲み、写真論で口角泡を飛ばした。洗面器でインスタントラーメンを作り、みなでつつき合ったりもした。そして呑んだくれて雑魚寝というのが日課のようだった。最初の頃は、竹内さんは愛知の岡崎市から夜行の普通車で通ってきていた・・・。話始めると積もるような想いで話がある。一昨年、コロナ禍で家籠りをしている時にまとめた拙著『写真家の心 詩人の眼』(本の泉社)に竹内さんと以前にカメラ雑誌で対談したものを載せている。機会があれば、写真家・竹内敏信のことについて、まとまった原稿を書きたいと思っている・・・。 

 竹内さん、どうぞ安らかにお眠りください   合掌

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