12月の句会が新橋駅前の生涯学習センターで行われた。僕は2月例会以来の出席だった。家から新橋に来るまでの電車の中で必死に5句をひねり出した。とにかく当季雑詠句を3句は投句しなければならないからだ。
*籠る日は偲びの酒ぞ寒土用 風写 (中原道夫選:特選 3点句) *抜きたての大根の穴温かし 風写 (中原道夫選:入選 4点句) *九龍の民の声聴け酉の市 風写 (4点句)
以上3句が句会に投句したものである。全投稿42句のうち特選は5句、入選は15句しかないなかで2句選ばれたのは今年の締めの句会ということもあり、ラッキーであった。
ちなみに投句しなかった2句は以下の通りである。 *眼鏡の曇りの向こふ夜鷹蕎麦 風写 *暮坂の峠より発つ神の旅 風写
席を移して恒例の一滴句会の年度賞発表と授賞式が行われた。最優秀賞:柳沼宝海さん。彼は3年連続で最優秀賞を受賞している。優秀賞一席:豊田瑞穂さん、優秀賞二席:板見耕人さん、優秀賞三席木下修さん、優秀賞四席:片桐うららさん。そして努力賞は、岩田溢平さん。それぞれに記念品が授与された
3連続の最優秀賞を受賞した宝海さん。左は会計担当の栗原けいこさん。
入賞常連の瑞穂さん。85歳を過ぎてなお元気で若々しい。今年は重い肺がんも見事に克服した。この日、彼女が投句した句は、 賀状書く君の名の墨乾くまで 瑞穂
優秀賞二席は「一滴会」の代表をつとめる耕人さん。
優秀賞三席は、「一滴会」の事務局次長の修さん。
優秀賞四席は初受賞のくららさん。
やはり初受賞の溢平さん。彼は元「アサヒカメラ」編集長も務めていた。
記念品を持って・・・。
くららさんが受賞した記念品をみんなに披露する事務局長の内田露光さん。
地方の同人など数人の欠席者があったが、多くの同人は参加して忘年会は大いに盛り上がっていた。
選者である俳人の中原道夫先生。僕の古い友人でもある。「一滴会」の選者にお願いしてからも、もう久しい・・・。心から感謝している。
忘年会が終わった後、中原先生を囲んで有志数人で銀座に繰り出した。宝海さんが常連のバーでみなさんはひとしきり美声をうなり、カラオケに高じていた。そして令和元年の師走の銀座の夜は、確実に更けてゆくのであった・・・。