写真家 小松健一・オフィシャルサイト / Photographer Kenichi - Komatsu Official Website

[no.1031] 2017年5月16日  梅雨冷えのような日、「宇宙より愛をこめて~音楽とアートと舞いの饗宴~」(Jiro`sスプ ラッシュアート Liyura/リュラ アムリッタ朝子)という偉く壮大なタイトルの会に出かけてみた。そこは深川・門前仲町の奥まった路地だった・・・。

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外は昨夜から冷たい雨が降り続いていた・・・。僕の仕事デスクの周辺。歳と共にすぐ手が届く場所に物を置く癖がついて、ごらんの様な有様である。
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左側がリュラさん。幼い頃から音楽に親しむ。ピアノ、リコーダー、ギター、パーカッション、シンセサイザーなど演奏をする。現在、ピアニスト、作曲家。
右がアムリッタ朝子さん。3歳よりバレエを始める。学生時代の10年間は、新体操競技に打ち込み国民体育大会優勝。日本ジュニア代表として国際大会に出場し優勝。2015年からカナダ、セドナ、パラオ、メキシコ、タイなど世界10か国以上の国々を巡り、様々な民族の音楽に合わせてともに舞い、祈りを捧げてきている・・・。

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2人はこの日、初めての出逢いだったという。お互いにイメージを大切にしながら即行で弾き、踊ったのだ・・・・。
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写真はすべて、「シグマDP1」 28ミリレンズ1本で撮影したものだ。
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”宇宙のメッセンジャー”Jiro`さんの「宇宙や自然への愛が溢れる神秘的なアート」をプロジェクション。
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Jiro`さん(真ん中)が2人に作品をプレゼント。彼は都内で33年間コンビニを経営。その傍らキックボクシングの世界に33年間身を置いているというユニークなプロフィールの持ち主である。
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主催者の音楽Gardenの代表者が閉会のあいさつをした・・・。
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来日したばかりの朝子さんの夫であるマシューさんを紹介する。
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朝子・マシュー夫婦と・・・。
実は朝子さんから4年ぶりに突然電話があり、この企画を知らされ、ぜひに来て欲しいと言われたのだ。僕も一瞬戸惑ったが、電話の向こうの声があまりにも生き生きとしていたので4年ぶりの再会をと思ったのである。2012年10月に朝霞市立図書館で開催した僕の個展「ヒマラヤ古寺巡礼」を観に来てくれたのが初めての出会いだった。

以来、「三国志巡禮」、「上州の探検家・矢島保冶」など僕の展覧会には必ず見に来てくれていたのだが、2013年4月を境にぷっりと連絡が途切れた。当時の彼女は自らが主宰する体操教室やバレエ教室を指導・運営しながら母として大学生を筆頭にした3人の娘さんたちを育てていた。また良き妻としてサラリーマンの夫を支えていたようだった・・・。

僕にすればそんな彼女が何故、突然離婚をし、体操教室を閉め、家庭を離れてまで「地球巡礼」の旅に出たのか・・・。また母の闘病と看護、そして死も重なった・・・・。電話口で話を聞いて正直驚いたし、意味もよく理解できなかった・・・・。でもこの日、4年前よりもはるかに人生を豊かに生きているというオーラが滲みでている素直な顔の朝子さんを見て、全てが納得できたのであった。これからの彼女の人生に幸あれ・・・・。 合掌

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僕は交流会も途中で、その後の二次会は無論お断りをした。朝子さんが最後まで見送ってくれたが、一人で会場の外に出た。冷たい雨は上がっていた・・・。何となく僕とは異なる雰囲気をもった集団に感じて、居心地があまりよくなかったこともあった。すぐ近くの路地に小さな飲み屋街があったので迷わずに足を踏み入れた。

間口は9尺ばかりで路地の長さは50メートル。そこに32軒の飲み屋が軒を連ねていた。狭い店はどこも満席、常連客がカラオケのマイクを握って歌いまくっていた。これは入れそうもないなと諦めかけていたが一軒だけ立ち飲みのやきとり屋があり、そこだけ席が空いていた。さっそくホッピーの白セットを頼んでから親父さんに聞くとここは「辰巳新道」と呼ばれる飲み屋横丁だった。

終戦の年の3月10日の東京大空襲でここら辺り一帯は焦土化し、敗戦後は闇市だったという。昭和24年頃から飲み屋街が形成されて今日に至っているという。いまでも昭和時代のレトロな建物がそのまま残っていてノスタルジックな雰囲気が漂っている・・・。僕はホッピー2杯の他に、チューハイをやりながら焼き鳥2本(ネギ間とカシラ)、ハムカツ、アジフライ、ガツ刺しを肴にした。朝食べたきりで少々お腹がすいていたのである。締めて1380円だった・・・。

 

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