2月5日、6日の2日間にわたり毎年おこなわれている写真研究会「風」の2010年度合宿が群馬県伊香保温泉で開催された。今年も例年並みの18名の参加者だが、若手の写真家の参加が多かったのが特徴だろう。
遠くは長崎、岡山から2名、大阪、名古屋と地方から同人・会員以外の参加もあった。地元群馬の写真家も参加してくれた。また中国・四川省出身の写真家・烏里烏沙君が奥さんとお子さんの家族連れで参加してくれた。昨年の熱海の合宿にも参加したが、JPS会員の彼が参加してくれたのはうれしかった。他にもJPU会員が2名参加してくれたことはこの合宿の質的なアップににも貢献してくれたにちがいない。
5日午後2時過ぎからさっそく第一回目の作品合評が始まった。だれもが1年間撮り貯めた作品を持ってくるので、多い人は数百枚、何テーマも持ってくるので、講評する主宰の僕はけっこうハードだ。5時半までで一旦休息となり、夕食と懇親会。9時から11時までが第二回目の作品合評、その後交流会が深夜の2時半まで続いた。翌、6日は9時から第三回目の作品合評と全体講評が12時までという超過密スケジュールになっている。これは紛れも無く正真正銘の写真研究会の合宿である。
せっかく作家・林芙美子の名作『浮雲』のなかに実名で登場する伊香保温泉の老舗旅館「金太夫」の黄金の湯、白銀の湯にのんびりと浸かることすら出来ないような真面目一本やりの写真漬けの日程なのだ・・・・。
作品合評の具体的な内容については、近く発行される「風メールマガジンNO・10」をご期待下さい。
最後のまとめのなかで鈴木紀夫事務局長から、「風」結成3周年記念・写真展開催の提案があり、協議の結果全員一致で承認された。期日は2011年10月18日(火)~10月30日(日)まで。場所は東京都目黒区にある「ギャラリーコスモス」と決まった。詳しいことについてはこれから詰めていくことになるだろう。
「風」の本来の主旨は、個展開催であり、作品集の発行と個々の写真家としての技量やテーマや作品を深めていくことに重きを置いているが、3年に一度ぐらいは写真界や社会にアピールして、「風」の存在を知らしめるのも意義があるのではないか、と言うことになったのである。真剣に写真を探求したいと思う若手に門戸を広く開いておくことも大切なことではある。