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2009年4月30日 映画「レッドクリフ」を観て・・・・・。

かって蜀の都であった四川省成都で三国志物語の劇をみる
かって蜀の都であった四川省成都で三国志物語の劇をみる


 三国志演義の前半のクライマックスである赤壁の戦いをジョン・ウー監督が映画化した「レッドクリフ」の最終版を観た。スケールの大きさは1部をはるかに上まわっていて、観客を圧倒させていた。しかし、史実はもちろん演義からも大きく異なるストリーは、例え映画ではあっても違和感を禁じ得なかった。僕は三国志巡歴を20年あまりしていて、赤壁はもちろんその舞台となった土地は、ほとんどといっていいくらい訪ねている。その一部は15年前に岩波新書から刊行した拙著『三国志の風景』に収められている。その後もずーと旅を続けてきているので、よけいに興味を持って観たのだ。そして映画というものは、多くの人々の力の結集の賜物であり、巨額な資金が必要なのだと改めて思った。 この映画は、今までの三国志物の中では群を抜いていることは間違いないであろう。しかし、映画を観終えて僕の体内をふつふつと湧きあがったのは、「金もない、組織もないフリーの写真家の俺一人でこの映画よりも感動する三国志の本を創ろう」という思いであった。大都会の夕暮れの雑踏のなかで「やってやるぞー!!」と思い切り叫びたい衝動にかられたのだった。何を馬鹿なとお思いになるのは当然ですが、とにかく僕は決意をしたのです。後何年かかるかは、わかりませんがこの夢、かならず実現させたいと思います。あまり期待せずに待っててくださいね。今年もまた中国へ旅に行かねば。取材費作りが大変だ~。「サライ」6月号の三国志特集号に僕の写真が何点か載りますよ。

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