写真家 小松健一・オフィシャルサイト / Photographer Kenichi - Komatsu Official Website

[no.813]  2015年5月3日 並木すみ江写真集『逢いたくて、愛されたくて・・・・・』(ぶどうぱん社刊)の出張色校正に東京印書館へ行く。ネパールヒマラヤを何度も一緒に取材したシェルパ族出身のアンガミ・シェルパ君と埼玉山岳会海外登山部の山際さんと会った・・・・。

もう今年も5月に入った。歳月の流れるのが、この歳になると何とも早い。ついこの前までは毎日が寒くてどうしようもなかったのに、いつのまにやら桜が咲き、そして新緑の5月・・・・・。この間、ネパールの大地震で、僕が会長を務めている「日本・ネパール写真交流協会」のメンバーたちの消息がつかめず、心配していたのだが一昨日、25日以来、消息不明だった事務局長が、無事なことがわかって一安心した。

公益社団法人日本写真協会が毎年開催している「東京写真月間」の”アジアの写真家たち-2015”は、今年はネパールの写真家たち19人の作品を、新宿ニコンサロン、キャノンギャラリーをはじめとした4会場で写真展をすることになっている。それにともないネパールから写真家たちを日本へ招聘し、トークやセミナーなどさまざまなイベントを企画していた。僕も昨年からいろいろと相談にのるなど協力していたのだ。

僕の弟子でもあり、日本・ネパール写真交流協会のメンバーでもある写真家が、日本へ来ることが決まっていたので、久しぶりの再会を楽しみにしていたのだ。しかし、あの大地震、幸い命は助かったものの、家々などは、崩壊、現在避難所で暮らしていてとても日本へ来れるような状況でない。残念だが諦めざるを得ないとの連絡があった・・・・・・・。

僕は1990年から約20年間、ネパールヒマラヤへ取材に通い続けた。僕にとっては第二の祖国のようなものである。ネパールの人々のやさしい笑顔、慎ましやかな暮らし、動物たちとの共生、神々への敬虔な祈り・・・・・・。そうした日常の光景がどうなってしまったのだろうか。考えると胸が塞がれる。 ただ、一日も早くあのゆったりと時が流れている日常が戻ることを心から祈るしかない・・・・・・・。  合掌

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(株)東京印書館の出張校正室で。
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左から営業担当の佐々木政美さん、装丁を担当する塩崎亨君、そして著者の並木さん。
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6月1日~11日まで、銀座・画廊るたんで開催される並木すみ江写真展に間に合わせようと、急ピッチで作業がすすんでいる同名の写真集の色校正のために、株式会社東京印書館へ4月30日に行った。写真集印刷では圧倒的な力量を持つ印書館の執行役員の高柳昇さんと。彼とは今まで僕の写真集『雲上の神々』、『ヒマラヤ古寺巡礼』をはじめ8冊ほど一緒に仕事をしてきた。今年もそうだったが、土門拳賞の受賞作品の多くは彼が手がけている。また、石元泰博さん、細江英公さん、森山大道さんなどの作品集の多くも彼の手によるものである。

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約5時間にわたる色校正作業が終わって、近くの居酒屋で一杯やった。2人は写真研究会「風」のメンバーでもあるので、互いに気心が知れている。写真談義に花が咲いた・・・・・・。
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5月1日、メーデー(労働祭)の日だが、今やこの言葉は「死語」になりつつあるようだ。上海で仕事をしている埼玉山岳会の国際部に所属し、毎年のように海外の山にアタックしている山際さん(右)と、僕とコンビで何度もネパールヒマラヤに入ったシェルパ族のアンガミ・シエルパ(左)君と会った。ネパールの状況を詳しく聞きたいと思ったからでもある。エベレスト山麓にあるアンガミ君の村は、幸い亡くなった人はなかったというが、家は全て崩壊し、現在壊れなかった牛小屋などで暮らしているという。支援物資は何一つ届いていないと言っていた・・・・・・。 韓国料理店・南大門店主 李ルセ君も一緒に。

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居酒屋・三福で。若大将夫妻と地元の常連客である山本建設社長夫妻とその友人と・・・・・・・。  山際さんとアンガミ君と別れたあと、一人で一杯ひっかけて帰った。連休中はづーと家に篭り、原稿書きをしなければならないのでね・・・・・・・。

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