
長年アイヌ民族を撮り続ける友人・宇井さんの写真展へ行った。赤羽という写真展会場としては余り聞かない土地だが、青猫書房という絵本を中心にした書店の奥のギャラリーでの展覧会だった。同名の著書の中からの選んだ作品展で個人周りとしているが、春の野花が咲く中庭が大きく見えて、内容に会うホンノリとする写真展である。

作品は大きくはないが、1つ1つこだわっている。それはオリジナル制作をした額にも見て取れた。宇井さんはほぼ毎日会場に詰めているという。作品に対する思い入れが感じられる。

宇井さんは写真家・樋口健二さんの弟子として知られているが、実は僕も1974年から2年間、創立したばかりの「現代写真研究所」の本科1年で樋口さんから学び、2年からは竹内敏信さんが加わって2人に学んだのだ。3年目の研究科では英伸三さんに学んだ。その後、英伸三塾にも2年ほどお世話になった。つまり僕は宇井さんの兄弟子とは言わないまでも、同じ樋口門下であり、僕はその片隅にいる。いまでも樋口さんから時々元気な声で電話がかかってくる。「飯を食いにこ~い!!」が口癖なので、近いうちに一緒に樋口さんの家に行こうと宇井さんと約束をした。

その足で千代田区一番町にあるJCIIフォトサロンの「林忠彦が見たアメリカ1955年」へ行った。林義勝さんは在廊していなかったが、じっくりと見させてもらった。

写真家の眞月美雨さんも4時過ぎに来ていた。図録は事前に林義勝さんから送られてきていたので作品はしっかりと見ていた。林忠彦さん37歳の時の作品、勢いがある。これからの己の未来を照らす様なはつらつとした作品群だった。使用カメラはニコンSシリーズ、僕も1972年からの新聞社時代に愛用していたので、懐かしかった。家に帰ってからカメラケースの中から引っ張りに出して、久しぶりにシャツターを切ってみた。

僕は林忠彦さんとはパーティなどで何度かご一緒したのみだ。僕の先生の一人である田村茂さんのことを「先輩元気かい~、よろしくね」と会う度に言われた。一緒に写真を撮ったこともある。写真家の山口勝廣さんが撮ってくれたのだが、いまだ写真は頂いていない・・・。

JPSやJCIIの直ぐ近くにある中華料理店、もうかれこれ40年ほど通っている店に行った。この前は北海道の写真家・水越武さんが上京した時に一緒に行った。水越さんもこの店の味が好きなのである。麻婆豆腐、海老、イカ、ツブ貝炒めに、付け出しのザーサイ。

酢豚と焼き餃子、これが旨い。

写真家の眞月美雨さんもこの店が好きで、とくに麻婆豆腐が好物という。

自家製の白菜キムチ、絶品だ。

午後6時までだと甕出し紹興酒グラス一杯200円なのでついつい呑み過ぎた。料理も美味いし。お陰で帰りが大変だった。本当に久しぶりに頭がグルグルとなり酔っぱらってしまったのだ・・・。 要注意~!!