写真家 小松健一・オフィシャルサイト / Photographer Kenichi - Komatsu Official Website

[no.795] 2015年1月17日 今日は、阪神・淡路大震災(死者6.434人、行方不明者3人、負傷者43.792人)から20年目となる日。犠牲になられた方々に心からの哀悼の意を捧げます・・・・合掌 「半泥子廣永窯 藤村州二作陶展」(柿傳ギャラリー/21日まで)など巡った・・・・。

 

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今日1月17日は、1995年1月17日未明に発生した阪神・淡路大震災からちょうど20年となる日だ。僕もこの日は地震に目覚めて、すぐにテレビのスイッチを入れ、まだ半分寝ぼけた頭でボォーと画面を眺めていた記憶がある。第一報の報道ではあんなに大惨事になるとは思えなかった。数人の方が亡くなったというようなニュースが流れていた・・・・・。

それが夜明けとともに状況が一変した。次々に目の前に飛び込んでくる信じられない映像に眼が釘付けとなった。その代表的なのが上の写真。高度成長と繁栄の象徴であった高速道路が、まるで飴のようにグニャグニャになっていた。それまでの資本主義社会の物質優先だった価値観を変えざるを得ない現実を突きつけられた。バブル経済のなかで歪んでいた日本人の思考に一撃を喰らったと言ってもいいだろう。

その後に発生した東日本大震災、そして地震よりもはるかに怖い原子力発電所の放射能漏れ事故なども・・・・。しかし、政治家は、資本家は・・・・・そして僕ら庶民も喉もと過ぎれば熱さを忘れるかのように、原発の再稼動などを容認しょうと言う声が大きくなりつつある。あの太平洋戦争しかり、わずか70年しかたっていないのに、またもや国家機密法が国会を通り、集団的自衛権と称して、世界の何処でも戦争ができる日本へと変質させようと策動している。そして9条に代表される平和憲法を改憲する動きも一層活発化しているのだ。

阪神・淡路大震災の20年目の日に、人間の愚かさをあらためて見る思いがして、胸が締め付けられた・・・・・。

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標高3550メートルにあるネパール・ムスタン郡のジャルコット村。6500メートル級のヒマラヤの山々に囲まれて暮らしている。正面の山は、トロンパス・ピーク。こう言う地域に暮らす人々が一番大事にしているのは、物質などはなく、万物との共生であり、神々である・・・・・・。
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(今回の作陶展の案内状と藤村州二画のハガキ)
この間、2日間ばかり都内に出る用事があったので、見たい写真展やギャラリーを巡った。銀座ニコンサロン、画廊るたん、アイデムギャラリーシリウスなどなど。そのなかでも見ごたえがあったのが、「半泥子廣永窯 藤村州二作陶展」だ。彼は2年前から廣永窯の窯場責任者となったが、もともとは川喜多半泥子の愛弟子だった坪島土平さんと僕が親しかったので土平さんの弟子であった藤村君とも知り合いになったのだ。土平さんは84歳で2年前に亡くなった。いまでも彼の作品を僕は愛用している・・・・・・。

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藤村君は、坪島土平さんに師事してから27年。彼の作品は土平さんの作風にますます近づいてきたということは、川喜多半泥子の精神おも引き継いでいるということだろう・・・・・・。新宿駅東口にある柿傳ギャラリーの会場で。
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上の4点の写真は、全て藤村州二作品。会場で撮影した。

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