写真家 小松健一・オフィシャルサイト / Photographer Kenichi - Komatsu Official Website

[no.950] 2016年8月31日 第70回 高知県美術展覧会(高知新聞社、RKC高知放送主催)の写真部門の一次審査のために、24日から土佐へ出かけた。 審査が終了した翌日、以前から一度は訪ねてみたいと思っていた小松神社を探した。八百数十年の時空を超え、ご先祖様に参拝できて心が晴れた・・・。合掌

 

SDIM0004.jpg

宿泊していた日航ホテル高知旭ロイヤルの部屋から見た高知市内の夕暮れ。

SDIM0007.jpg

市内の商店街は、先日まで開かれていた「よさこい祭り」の余韻がまだ残っているのか、市民たちが鳴る子を持ってよさこい踊りをしている姿が見られた・・・・。

SDIM4921.jpg

8月25日の9時半から市内の高知新聞放送会館において第70回高知県展の写真部門の1次審査が始まった。応募者数515人、応募作品数1818点の中から入選内定の385点を選出した。

SDIM4913.jpg

ニュース番組のために、RKC高知放送のインタビュー取材や、高知新聞学芸部の取材を受けた。

SDIM5103.jpg

2016年8月26日付(真ん中)の高知新聞社会面に載った県展関連記事・・・・。

SDIM4926.jpg

朝から審査の最中、昼食などずーとサポートしてくれた高知新聞編集局 写真部長の反田浩昭さん。僕の友人でもある写真家の宮嶋茂樹君と日大芸術学部時代の同期だという。

SDIM4925.jpg

昼飯に高知特産の鰻をご馳走になった・・・。

SDIM0012.jpg

すべてが終了した後、土佐料理の店で、お疲れさま会を開いてくれた。反田写真部長と前写真部長で、6年前に僕が審査を担当したとき世話になり、現在は、編集局の運動部長をしている土居賢一さん(右)。

SDIM4936.jpg

宿泊していたホテル日航高知のレストランからの26日の高知市内の朝。

SDIM4939.jpg

 

前に2度ほど小松神社の参拝を試みたが、どうしても場所が特定出来なかった。半ば諦めていたが、3度目の正直と思い古くからの土佐の友人たちに相談してみるとそのうちの1人が20数年前に1度撮影のため訪ねたことがあると言う。記憶では確か徳島と高知の県境、剣山麓にある物部村の奥深い谷合だという。

物部村役場前に一軒だけあった小さな食堂で遅い昼食を取っていると、たまたま隣り合わせになった女性2人も今から小松神社へ行きたいと思っているよければ同行させてほしいというではないか。その姉妹の姉は以前に1度参拝を試みたが余りの山中奥深いので諦めて引き返して来たという。今回は埼玉県和光市(僕の家の近く)へ嫁に行った妹と東京新宿に暮らしている自分とで山を登れるよう所沢ナンバーの小型車に乗ってはるばる来たのだ。2人は嫁に嫁ぐ前は小松姓だったとのこと。(写真右の2人)不思議な縁に驚く・・・・。

SDIM4941.jpg

 

SDIM4945.jpg

45度ぐらいある梯子段のような階段もふくめ、約400段の急な階段を下った谷底に目指す小松神社は鎮座していた・・・・。20年前には階段はなかったという。

SDIM4947.jpg

途中は樹齢何百年はあろうかという大樹があった・・・・。

SDIM4952.jpg

 

SDIM4955.jpg

友人によれば、昔は小さな祠みたいなものだったという。現在は、りっぱな社が建てられていた。

SDIM4960.jpg

 

SDIM4961.jpg

以前は12月1日、2年前からは11月23日となったが、全国から小松姓を名乗る氏子たちが一堂に集まるという。

SDIM4965.jpg

 

SDIM4968.jpg

 

SDIM4962.jpg

友人いわく土佐に残る古文書によれば、小松氏は源平の戦いによって屋島や壇ノ浦で決定的な敗北を期した平家の人々を集め統率して逃げ延び、高知県安芸へたどり着いた。その後、四国山地の剣山麓に長い間身を隠して暮らしたのだという。そして気の遠くなるような歳月を経て、子孫たちが高知全県、四国、そして全国へと拡散していったのだという。ちなみに現在の安芸市長は小松姓だ。

僕の苗字の小松とどんな係わりがあるかは定かではないが、ずーと遡っていけばきっとどこかではつながることであろう。僕のご先祖様は越後長岡の出身だ。機会があれば、土佐に残る古文書に記してあるのも見たいし、長岡における小松姓も調査・研究をしてみたいと思っている・・・。

SDIM4979.jpg
高知県香美市香北町猪野々の吉井勇記念館前に建つ吉井勇歌碑。「寂しければ 御在所山の山櫻 咲く日もいとど 待たれぬるかな」1957(昭和32)年建立。
SDIM4983.jpg

SDIM4981.jpg

SDIM4995.jpg

SDIM4993.jpg

SDIM5006.jpg

僕は、石川啄木、北原白秋、若山牧水、与謝野鉄幹・晶子など多くの文人との交友が深かった吉井勇が好きだ。その吉井が土佐のそれも山深い猪野々の地で3年間暮らし、さらに高知市内で約1年間暮らしたことは正直驚きだった。今回どうしてもその地を訪ねたいと友人たちにお願いして連れて行ってもらった。偶然にも小松神社から車で40分もかからない所であった・・・。今度、高知での吉井勇のゆかりの地を取材しようと思ったのである。

SDIM5007.jpg

SDIM5018.jpg
僕が土佐を離れる晩に、古い高知の友人たちが、ささやかなお別れ会を開いてくれた。四万十川の川エビ、特に旨かったのは鰹の子どもである新子(上の写真)。これは土佐ならではの肴だった。
SDIM4903.jpg

 

僕が土佐に行けば必ず寄る店がいくつかある。その一つ「ときわ」。路地裏にあり、昔ながらの雰囲気を漂わせている店だ。大将も女将さんとも気があう友達だ。写真にはないがもう一軒は、「CAFE BAR STAR LIGHT」。オーナーバーテンダーの那奈さんは、僕が定宿にしていた日航ホテル高知の最上階のバーの責任者をしていた。この店オープン以来の7年間の付き合いだ・・・・。

このウェブサイトの写真作品、文章などの著作権は小松健一に帰属します。無断使用は一切禁止します。