写真家 小松健一・オフィシャルサイト / Photographer Kenichi - Komatsu Official Website

[no.776] 2014年11月29日 今年も、もう師走、極月だ・・・・・。残された時間、人生をいかに生きるか、そして何を成すべきか、真摯に己に向き合い、日々自己の精進に励む。そんな男に僕はなりたい・・・・・。

 

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2014年の今年も後2日で、師走だ。極月、春待月などと洒落た呼び名もある。 「極月や朝を勝負の魚市場」という鈴木真砂女の句がある・・・・・・。 この季節になるといつも1年間自分は一体何をしてきたのだろうか、という自問自答に苛まれる。ここ数年、繰り返し同じ思いを抱いているのだ。信長の時代の「人生50年・・・・・」と比較すれば今や日本の男性の平均寿命は80、21歳となり、はじめて80歳を超え、女性に至っては86,61歳となり、2年連続世界一の長寿だ。後数年も経てば90歳に達する勢いである。 そんなに長生きをして日本人は何をしょうとしているのだろうか、何処へ行こうとしているのだろうか・・・・・。

僕ら現場第一主義である写真家という藝術分野は、現場に立たない限り、新しい創作・表現は生まれないという避けては通れない宿命がある。そう考えると僕に残された時間は、平均寿命の80歳などと呑気なことは言っておられない。体力的にみれば精々多く見積もってもあと10年が限界であろう。しかし、思考回路の方が果たして伴えるだろうか、という不安はやはり拭え得ないのである・・・・・・。

そう考えると日々、一日一日がいかに大切なのか身に沁みて解るのであるが・・・・・・・。こうして年の瀬が近くなり、師走の声を聞くと毎年毎年、後悔の念に襲われるのだ。自分自身をさらに深く見つめ直し、日々精進せねばならないことはわかっているのだが、貴重な一日を散漫に過ごし、その自責の念を酒で紛らわすことの多い己にへきへきとする・・・・・・・。 もう余り時間がない。こんな事をしている余裕はない。残された人生のなかで、やるべき事、やらなけれなならない事を見通しを持って、着実に達成していかなければならない。この事実から絶対に目を逸らしてはいけないのだと言う事を己の魂に刻みたい・・・・・・。 合掌

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僕の家の玄関前は、この季節になると隣の家の夏みかんが、たわわにに実り、甘酸っぱい香りを漂わせている・・・・・・・。
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しばらくの間、辺りを圧倒するように咲き誇っていた皇帝ダリアも、ここ数日の寒さのためか、散りはじめていた・・・・・・・・。 (写真は3点とも家の周りで。撮影は2014年11月28日)

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