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[no.697] 2014年4月27日  憲法を考える写真人の会第2回セミナー「”国家秘密”と表現の自由」が、ジャーナリストの西山太吉さんを招いて開かれた・・・・・。

第2回目となる憲法を考える写真人の会が主催するセミナー「”国家秘密”と表現の自由」が26日午後2時から、都内の日本カメラ財団でおこなわれた。参加者は土曜日の午後にもかかわらず、40人を超えた・・・・・・・。

司会・進行役はよびかけ人の松本徳彦さん。最初によびかけ人を代表して田沼武能さんがあいさつ。続いて事務局を担当している僕が会の結成の趣旨ならび、この間の活動経過などを説明した。そして福岡から来ていただいた講師・西山太吉さんの講演に入った・・・・・・・。

西山さんの話は、まず日米同盟を中核にした戦後の歴史認識を明確に知ること。その内容が変貌していったプロセスを掴むことの重要性から始まった・・・・・・・。講演は多岐にわたったが、そのひとつひとつはジャーナリストらしく鋭く且つ、具体的で説得力があった。予定していた時間を大幅にうわ回る約2時間の熱のこもった話となった。その後、参加者からの「日中関係の今後のあり方」などの質問に、丁寧に答えてもらっい午後4時20分に終了した・・・・・・。

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西山さんは、日本が安倍政権の下に、現在すざましい変貌を遂げていることを国民が認識していない。それは国家による情報操作、国家統制にあるが、主権者である国民が無関心であることも問題だ。まず、この厳しい現実をしっかり認識したうえで我々は生きていかなければならないと警告した・・・・・・・。

どう日米同盟が変わっていったのか、その歴史的な背景について語り、1972年の沖縄返還時における日米の密約の内容やその後の米軍への「おもいやり予算」のからくり、憲法9条の事実上の空洞化、9条を取り返す運動を。自衛隊の海外派兵への策動実態、イラク・アフガン戦争の総括をしない日本政府の無責任さ、安倍首相の歴史認識と危ない国家観、米国の中国にたいする本音などを事実に基づいて語った。

そして権力が集中するときは必ず秘密保護が強まること、メディアが巨大な権力に対して批判しなければ、民主主義は崩壊する。情報は戦時中の大本営発表と同じになる。すべてが秘密保護の名の下にみな秘密となる。情報公開法は事実上なくなる。日本は闇の世界、永久秘密国家となる。我々は「知る権利」とよく言うが、この権利は自動的には得られないものであることをしっかりと認識しなければならない。そうでないと主権在民が侵食されて行く道筋を歩むことになる・・・・・・・・。
ここでは書ききれない深い内容の話であった。襟を正されたような気になったのは僕だけではないだろう・・・・・。

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約2時間におよぶ話に熱がこもる講師のジャーナリスト・西山太吉さん。
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この日のセミナーで裏方として動いてくれた人でささやかなご苦労さま会をした。宮崎の芥川仁さんは飛行機の時間があるために帰った。この場で加藤雅昭、木村正博、菱山忠浩氏の3人がの新たに「憲法を考える写真人の会」の賛同・よびかけ人になってくれた。
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よびかけ人代表のひとり丹野章さんも参加。数日前にインド取材から約6ヶ月ぶりに帰国した菱山忠浩君(写真の真ん中)も参加してくれた。この後、僕と菱山君と池袋の旨い焼き鳥屋「三福」で、菱山君のささやかな帰国祝いをした。2人でそうとう呑んだらしく最寄り駅までの記憶は定かではない・・・・・・・。
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ぼ~っとした頭で、最寄り駅前の酒屋がしている立ち飲み屋に寄った。そしたら居酒屋「三福」の若大将ことマサ君が婚約者と飲んでいた。数ヶ月前から彼女は土曜日にはいつも実家のある千葉から店の手伝いに来ている。二人のツーシヨットを初撮りした。マサ君のうれしそうな顔。しかし、一番喜んでいるのは「三福」の大将と女将さんだ・・・・・・。
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店に来ていた若い仲間たちもみな喜んで記念写真を撮った・・・・・・。この写真は、たしかカウンターにいた女将さんが撮ったのだが、上手いな~!☆
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この時間になるとこの立ち飲み「みのる」では、いつも一番の年寄は僕と決まっている。いろいろな職業の人たちが集まってきて呑んでいるが、みな年寄には親切にしてくれるのでうれしいやら、悲しいやら複雑な心境である・・・・・・・・・・。

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