写真家 小松健一・オフィシャルサイト / Photographer Kenichi - Komatsu Official Website

[mo.531] 2013年1月4日 元旦から三日まで上州の故郷へ帰る・・・・・。母をはじめ、兄弟夫婦たちと過ごしたのは短かったけれども楽しい時間ではあった・・・・・。 感謝~☆!

毎年のことではあるが、独り静かに元旦の朝を迎えた。神々に今年一年のお導きを祈る・・・・・・・・。年賀状の届くのを待って、母がいる上州の片田舎へ向かった。僕は各駅停車でのんびりと帰省するのが好きだ。カンチュウ杯を2本買って車窓に流れ行く風景を肴にしながらの小さな旅はなかなかおつなものである。

僕は上越線で故郷へ戻るとき、いつも上州が生んだ詩人・萩原朔太郎の「帰郷」の一節を思い出す。「わが故郷に帰れる日/汽車は烈風のなかを突き行けり。/ひとり車窓に目醒むれば/汽車は闇に吠え叫び/火焔は平野を明るくせり。/まだ上州の山はみえずや。」ではじまるこの詩は、僕が故郷へ帰るときの心情に重なりあうのである・・・・・・・・・。

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八木原駅から夕日に赤く染まった赤城山を望む。
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日が沈む榛名山の空は赤く染まった・・・・・・・。北風が冷たいので空気は澄み渡っている。
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5時過ぎに故郷の駅に着いたが、駅前は真っ暗。頼みの1台あるタクシーは正月休み。しかたないので数日前に降った残雪の道を30分ばかり歩いて家路を急いだ・・・・・・・。例年は後輩たちが沢山来て新年会を賑やかにやっているのだが、今年は2人しか来なかった。弟の小松勝三夫婦と後輩のS君(中央)。
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勝三の嫁のMちゃんの手作り料理。調理人の弟・小松修二が届けてくれたほやの塩辛や新島のくさや、鯨の大和煮、ズワイガニなど上州の田舎ではあまり口にできないものも並んでいた・・・・・・。
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雪の残る実家の庭で勝三夫婦と今年85歳になる母・・・・・・。
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夕べの酒がまだ残っている顔の僕も入る・・・・・・・。
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大晦日から来ていた勝三たちは嫁の実家へ。入れ替わって来た次男の弟・小松修二夫婦と母とで近所にあるこの地域の一宮である川戸神社へ参拝に・・・・・・・。
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兄弟で母を囲んで・・・・・・・。僕は毎年この川戸神社のお札を求めて家に飾っている・・・・・・・・。
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実家の目の前にそびえる岩櫃山(802メートル)。中腹に山城の岩櫃城跡がある。甲斐の岩殿城、駿河の久能山城とならんで武田領内の三名城と称されている。子供の頃の僕らの絶好の遊び場だった・・・・・・。
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源泉掛け流しの吾妻峡温泉「天狗の湯」。家から車で10分足らずの吾妻川のほとりにある。鉄分の多い泉質は定評がある。
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実家のすぐ前にある村の鎮守様・宇佐八幡宮にある道祖神。男女が寄り添う微笑ましい石像である。
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弟・勝三の保険関係の先輩であり、僕の写真の教え子であるK親子が墓参りに連れて来てくれた・・・・・。
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高校時代の剣道部の顧問だった品川秀男先生と先生が造った「絵と本の木かげ館」で。
先生とは40数年ぶりに会った。昨年暮れに突然お手紙をいただき今回訪ねてみたのだ。先生は高校教諭を退職してから絵を書き、文章を書いてきたという。また地元の隠れた文学者などの創作を発掘し、出版・編集するなどの活動を続けている。自分で書いた文章は詩文集「渋川に生きる」にまとめ、絵は画集にして発行している。また油絵や水彩画の原画は、木かげ館に展示されている。70歳になるというがそのバイタリティーあふれる創作精神に励まされ、大いにエネルギーをもらった・・・・・・・。
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「絵と本の木かげ館」の1階から見た庭。道祖神と大きな楠木がいい・・・・・・・。
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帰ろうと思っていたら迎えに来てくれたKさんの家に連れていかれた。明日からはじまる小松健一写真展「三国志巡礼」に5人で8日に来てくれるという。ありがたいことだ・・・・・・・。たくさんの手作り料理や手作りお菓子をご馳走になった。お土産もいただいて赤城山の稜線が夕暮れに消える頃、おじゃましたのである・・・・・・・・。合掌

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