毎年のことではあるが、独り静かに元旦の朝を迎えた。神々に今年一年のお導きを祈る・・・・・・・・。年賀状の届くのを待って、母がいる上州の片田舎へ向かった。僕は各駅停車でのんびりと帰省するのが好きだ。カンチュウ杯を2本買って車窓に流れ行く風景を肴にしながらの小さな旅はなかなかおつなものである。
僕は上越線で故郷へ戻るとき、いつも上州が生んだ詩人・萩原朔太郎の「帰郷」の一節を思い出す。「わが故郷に帰れる日/汽車は烈風のなかを突き行けり。/ひとり車窓に目醒むれば/汽車は闇に吠え叫び/火焔は平野を明るくせり。/まだ上州の山はみえずや。」ではじまるこの詩は、僕が故郷へ帰るときの心情に重なりあうのである・・・・・・・・・。
帰ろうと思っていたら迎えに来てくれたKさんの家に連れていかれた。明日からはじまる小松健一写真展「三国志巡礼」に5人で8日に来てくれるという。ありがたいことだ・・・・・・・。たくさんの手作り料理や手作りお菓子をご馳走になった。お土産もいただいて赤城山の稜線が夕暮れに消える頃、おじゃましたのである・・・・・・・・。合掌