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[no.508] 2012年11月3日 中国四川省涼山自治州で警察の白バイに乗せられて、奴隷博物館に連行される・・・・・。決して逮捕されたのではありませんぞ~!!

 

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(この写真は、今年の8月一緒に取材に行った写真家のSさんが撮影し、送ってきてくれたもの)

11月に入り朝夕の冷え方はもう本格的な冬に入った感がある。暦の上では7日頃が立冬となるが、僕は布団を使っていないので寝付くまでが寒くて鼻水がでて閉口している。そろそろ羽毛の寝袋を出そうかとも思っているのだが。面倒くさがり屋なので・・・・・・・・。

今朝、何気なく歳時記を開いて冬の時候の所を見ていたら、おもしろい季語を見つけた。「雉子大水に入りて蛤となる」というものだ。すでにこの季語だけで17文字だから俳句に使おうと思っても他の言葉を詠むことができないという超至難の季語である。もちろん僕はこの季語での句は作ったことはない。意味は「七十二候の一、陰暦十月節の第三候」。冬の初めの月に伝わる説話だという。こう書いてもいまひとつ解りずらいと思うが・・・・・・・。まあ、こんな季語もあるということを知っておくだけでいいと思う。

話は長くなってしまったが、何故、今頃になって8月の取材の写真を載せるのか、ということについて書いておこうと思うが、別段意味はない。Sさんからは随分前にメールで送ってもらっていたが、ただ僕がどうしてブログにアップしたよいかわからなかっただけである。この写真の本当の意味は、涼山自治州の州都・西昌の郊外の山の中腹に、奴隷博物館というイ族の歴史と文化を紹介した博物館がある。この日は館の前まで車で行けず、下の門で全て車は止められ、急な山道を1時間以上かけて登らなければならなかったのだ。僕はこの時、足の調子が悪く杖を突いていたのを警察官が見て、白バイで上まで送って行こうと言うことになったのが事の真相。

面白くないでしょう・・・・・・・。でも22年におよぶ中国取材のなかで、公安警察、税務署、役人は白い狼、黄色い狼、赤い狼といつも民衆から聞いていたので悪いイメージを持っていた。それがはじめて白い狼の警察にやさしくしてもらったので記念に写真を載せておきたかったという訳である・・・・・・・。白バイの警官は礼儀正しい青年だった。しかし急な坂道で、僕を乗せたからオートバイの方は悲鳴をあげていたようだ・・・・・・・・。

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