僕の写真のフアンである友人から突然、あまりにも暑い日が続くので夏ばてしないように鱧料理でも食べに行かないと誘いがあった。根が食いしん坊な僕は、奢ってくれるならといそいそと出かけた。夜でなく昼からのんびりやろうよということで店に入ってスタンバイしたのは、まだ日の一番高い午後1時。店は京懐石でしられる「美濃吉」。創業享保元年、約300年近い歴史をもつ、京都のなかでも老舗中の老舗である。そこの東京店だ。地上150メートルから都心を一望できるビルにあった。
この日の献立は、食前酒、先付から前菜、向付、焼き物、旬菜、冷菜、御飯、水物、となっておりその他に鮎の笹焼き、鱧の湯通しなども頼んだので、肴にはこと欠かず昼とはいえ、生ビールをやった後、芋焼酎のボトルを1本空けてしまった。その友人は8月上旬から1週間ばかりハワイ諸島にダイビングに出かけるという話や今、作家の浅田次郎作品にハマッテいて、僕に読めと薦めるのだ。彼女に言わせると僕の作品世界と浅田さんの作品世界が似ているのだという。だからぜひ一緒に2人のコラボレーションをしてほしいというのだ。そのためにまず、浅田作品をプレゼントするから読んでみてくれとすごい熱の入れようである。デパートの大きな書店へ行って、とりあえずと言って『天きり松 闇がたり』シリーズ4巻と『プリズンホテル』シリーズ4巻の計8冊を持たされたのである・・・・・・・。 僕も読みたい本はたくさんあるが、あんまりに熱心に薦めるので、暇をみつけて読んでみようと思っている・・・・・・・・・。
夕方6時半から関野吉晴写真展「海のグレートジャニー」のオープニングパーティがあるので出ることにしていた。その前に写真家の塩崎亨君と会って10月の僕の写真展「ヒマラヤ古寺巡礼」の案内ハガキについて打ち合わせをした。その後、写真展を見てからパーティに参加した。関野さんとは久しぶりだったのでいろいろと話した。会場で来場者と話をする関野さん。