一昨日は花祭。お釈迦様の降誕を祝福する仏生会に花で飾った花御堂のお祭りである。我が家の周辺の桜も満開の時期を迎えている。夕暮れ時に三本の桜を見て廻った。カンチュウハイに枝豆とシグマDPIXを持って。このカメラは今日が初撮りである。今までのDPIよりもレンズが明るくなったのでシャッタースピードがアップしたのが一番の違いだろう。夕刻時にしみじみと桜をみているとまるで雪の降リ積もった朝のように見えた・・・・・・。いままで雪桜などと言葉では使っていたが実体験として感じたのははじめてであった。とくに桜の木の下から見上げると錯覚かと思うほどの雪景色である・・・・・・。
桜が満開の頃を過ぎると僕の一番の好物である初鰹の季節がやってくる。 今年の鰹はやや小ぶりではあるが、脂がのっていて美味い。値段は油の高騰などでやや高いようだが、僕がよく行く飲み屋では、案外安く食わせてくれるからありがたい。「目に は青葉山ほととぎすはつ鰹」の句は、江戸中期の俳人・山口素堂だが、江戸っ子たちは初物にこだわり、うるさかったようだ。「初物を食うと75日長生きする」といわれ、初茄子から初瓜にいたるまで先を争って食べた。とりわけ中でも初鰹は、10倍の750日長生きできるとあっては、こちとら「女房を質に入れても食いてえ初鰹」などと落語のような話がまかり通った と言う。
鰹は南の暖かい海に生まれ、1月ごろフィリピン沖から黒潮に乗って、2~3月に九州沖を北上し、4月になると駿河湾沖でイワシをたくさん食べて丸々と太る。そして初夏、江戸時代は鎌倉から来る物は特に有名で、相州の初鰹といって江戸っ子に珍重される風習があったそうである。現在は静岡や千葉の各漁港で水揚げされた鰹を初鰹と呼んでいるのだ。今年は昨年起きた福島原発の放射能漏れの影響で、黒潮の流れの外側での操業をしなければならず、漁師たちは大変な思いをしていると言う。初鰹を味わうのも良いが、漁師たちのこうした苦痛もしっかりと受け止めていただくべきではないだろうか・・・・・・・。