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[no.361] 2011年9月27日 探検家・矢島保治郎の足跡を辿ってーー浸食の国・横断山脈、川蔵公路周辺の山と谷を探る旅(3)・・・・・塔公草原ー八美ージャラ神山ー丹巴ー甲居民居ー夾金山峠ー宝興ー成都

 

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9日目、新都橋を早朝に出発。標高3500メートルの塔公高原を通って、八美で昼食。道の両側には小麦畑が広がっていた。
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雅拉雪山(5820m)の雄姿は、深い霧に覆われて山頂までは見えなかった。その山麓4000メートルの地にあった美しい村。この村からダライ・ラマが誕生していると言う。
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正面の残雪が残る山が雅拉雪山。残念ながら全容は見せてくれなかった・・・・・。
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この日泊まる丹巴は標高1900メートルといままでの中では一番低い所。渓谷をどんどん下る道が続いた。
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山肌にはチベット族の村々が見えた。川も中国には珍しい清流である。
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丹巴から車で30分ぐらい走った所にあるソウボ郷。ギャロン・チベット族の独特な集落だ。八角形の石チョウは、見張りや防衛(避難)、貯蔵などの役割を果たしているようだ。その昔は、東女国という女王が治めた強大な国があったいう。清の時代にも40年間にわたり清軍と戦い続けたという歴史がある。参加者で記念写真。
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丹巴の泊まった僕の部屋から撮影。この町は東谷川、金川、大渡河の三つの河が合流している谷の町であり、風の町だった。河の両岸にへばりつくように町が出来ている。
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久しぶりにたまった洗濯物を窓べりに干した。
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夕食にガイド役の烏里君の親戚のオンツーさんが来た。明日、僕らを中国で一番美しい村に案内してくれると言う。烏里君が抱えているのは、彼女のお父さんが作って烏里君にプレゼントしたバター茶を作る道具。
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ギャロン・チベット族の衣装に着替えたオンツーさん。3歳の男の子がいる28歳の若いお母さんだ。背景に広がるのは甲居村。
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中国で一番美しい村として認定されたギャロン・チベット族の暮らす甲居村。丹巴の中心街から30キロメートル程山に入った所にあった。黄金色に実った小麦の段々畑が美しかった。
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歌も踊りもうまいオンツーさんを撮っていたら周りの人たちが彼女がモデルと思ったらしく取り囲んで一斉にシャツターを切りはじめたのには閉口した。
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ゴメンナサ~イ!☆
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家の作りはヒマラヤのムスタンに良く似ていた・屋根の上が作業場になっているのだ。
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トウモロコシの収穫をしていた。
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ゴンパ(寺院)並の立派さだが作りは同じだ。ヒマラヤのムスタン地方ははチベット系のグルン族やタカリ族などが多いが家の作りや部屋なかの様子などは同じだった。
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屋上で丁寧に育てているコスモス。これもまた同じだ。僕のヒマラヤの句に 「秋桜砂塵の村の昼深し」 というのがあるが思い出した・・・・・・。
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オンツーさんと想い出の記念写真。烏里君が少しヤケクソ気味に撮ったのだ!でもモデルがいいから大丈夫だったのだ~。いろいろとありがとう。 合掌
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屋根の上で話し合う烏里君と彼女。
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地元の警察からわけのわからないイチャモンをつけられた関所は突破したものの30キロばかり追跡されたが、それも振り払って越えた峠。標高4200メートルの峡金山峠は深い霧のなかだった・・・・・・。
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11日目。丹巴から約510キロメートル走って、ようやく四川省の省都・成都へと入った。運転手の家の近くに上手い鳥料理があるというので行った。鳥の頭や足が旨かった。なんと運転手が驕ってくれたのだ。中国に20数年間通っているが運転手が驕ってくれたのは初めてだった。警察官とのやり取りも一歩も引かず、堂々としていると思っていたが、後でわかった話だが彼は数年前までチベットの大きな市の副市長を務めていたのだという。理由があっていまはドライバーだ。
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最後の成都の夜は、大奮発して美味しい四川料理の店に繰り出した。昨年涼山であったイ族の女性幹部の人や四川大学院の学生、それに5年ぶりに再会した何芳さんらが来てくれた。
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5年前の取材のときに通訳をしてくれた何芳さんと。塩崎享君が助手で参加してくれた20数日間の長い取材だった。その頃は彼女は独身だったがその後、結婚していまは2歳のお子さんがいる母となった。
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僕は当時から比べると30キロ近く体重が増えたが、彼女はちっとも変わってなかった。お腹に赤ちゃんがいるときの写真をメールで送ってきてくれたことがあったが信じられない。また仕事を始めるという。夫が写真が大好きで高山植物を撮り続けていて、本にまとめたいといっているので一度写真を見て欲しいと頼まれた。烏里君が今度一緒に行きましょうと声をかけていた・・・・・。
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解散後、烏里君とKさんと3人で成都の夜を散策した。四川出版の社長が飲みたいと連絡があったので、ガーデンパーティのようになっている場所へ行った。スチュワーデスをやりながらバーのオーナーをしているという美しいチベットの女性2人と社長。夜の更けるのも忘れて成都最後の夜を楽しんだ・・・・・・。

 

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