雷鳴が腹中に棲み駆け狂ふ
つつがなく腹中を涼風ふきぬけよ
八十の少年にして曼珠沙華 (遺句「原風景」より)
世辞
黒牛の地を蹴る時は戦時興る
白牛の地にまほろびしは平和なりし (1999年7月23日)
僕の俳句の師は、俳人の高島茂。師は戦後すぐにはじめた西新宿のばん焼き「ぼるが」の主人としてもよく知られている。今日、8月3日が亡くなってから12周忌の命日だ。一日早かったが、久しぶりにぼるがへ行ってみた。店を覆っていた蔦はきれいに取り払われて、埋もれていた「ぼるが」の看板が恥ずかしそうにあらわになっていた。そういえば40年近く通っていて、初めて見る光景だった。店員たちも大方が変わり、常連客はいなくなっていた。一人だけ俳句仲間だった青山敏行が、いつものようにカウンターに座り、白ぶどう酒に濃いチュウハイを入れて飲んでいた・・・・・。先師の後を継いだ息子の高島征夫も2年前に急死し、主宰がいなくなって同人誌も廃刊となってしまったのだ。青山君たちは、征夫さんが指導していた「六花の会」で句会は続け、今回合同句集を発行したと一冊僕にくれた。「小松ちゃん今度、遊びに来てよ~」と句会に誘ってくれた。この間、俳句仲間や常連客、従業員などずいぶんと亡くなっている。「お互いに元気で、いつまでも旨い酒呑んでいような・・・・」と言って握手をして別れた。
途中から先日まで、銀座で個展をしていた画家の美崎太陽・陽子ご夫妻に電話したら、近くで二人で呑んでいるということで駆けつけて来てくれたので、”個展のごくろうさま会”に急遽変更~となって、大いに盛り上がったのだった。この後、もう一軒行ったのは言うまでもない・・・・・・。
☆岡山のKさんが岡山名産のマスカットを友人の農家の方から直送してきてくれた。暑い季節なので冷やしていただきます~。ありがとう~☆~