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[no.305] 2011年5月8日 写真研究会「風」2010年度 終了例会開かれる!☆文芸評論家・坪内祐三さんと20数年ぶりにバッタリと遇った・・・・・。

 

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昨日の5月7日、都内において写真研究会「風」の2010年度の最後の例会がおこなわれた。参加者は主宰の僕を含めて8人。ゲスト参加として、東京藝術大学大学院生の水越まゆみさんが写真作品を持って参加した。名古屋から前回体調が悪くて参加できなかった平元くんが、追い続けている大都会に残る干潟と沼のモチーフの新作を大量に抱えて元気にやって来たのはうれしかった。それぞれが個展をめざしているので、その作品を持ち寄っての合評だ。青梅の並木さんは自宅周辺に息づく小さな命と自然を、上尾の森さんは食べられる植物の花シリーズの第2弾を、加藤さんは6年間追い続けている在日朝鮮学校の生徒たちの成長の様を、塩崎君はダンサーの肖像を、そして6月に初のグループ展をひかえている吉田さんは、グループ展「空 KUU」-beyond the border- に出品する作品についてみんなで討論をした。この展覧会には、彼女の他に石山貴美子、野沢文子、マルレーヌ・マリーノが参加している。詳しくは「風」メールマガジンNO.11をご覧下さい。最後にゲストで参加したまゆみさんの作品「台湾」を見た。日めくりカレンダーとして造本されている作品であるが、台湾の海岸線の自然が織り成した造形美を巧みな感性で表現した力作であった。岩や巨石に何万年もかけて描かれた紋様は、時代やイデオロギーに翻弄され続けた台湾の民衆の苦悩のようにも見えるし、作者自身のこころの中の葛藤のようにも感じられた・・・・・・・。

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終了後は、会場を移し、平元君の快復祝いと、吉田さんの写真展開催の祝いと、ゲスト参加してくれたMさんへのお礼を兼ねて、最長老の同人・森武司さんの音頭で乾杯をした。僕からは「2010年度の1年間ご苦労さまでした。そして今期もまた新たな気持ちでがんばろう!」と一言あいさつ。とくに10月には第2回「風」展も控えているのでそれぞれの個展開催をめざすとともに、この写真展も成功させようと話した。後はおのおの自由に写真談議や人生談議などなど・・・・・・。名古屋の平元君の最終便に間に合う時間まで盛り上がっていた。

この店で数十年ぶりに、坪内祐三さんにばったりと会った。彼が雑誌「東京人」の編集者をしていた頃だから本当に久しぶりだ。結婚式にも出席している。しかし、いまや「文芸評論家・坪内祐三」として名をはせていて、よく雑誌等で名前を目にするようになった。よく飲み歩いていた若い頃以来であったが少し痩せた程度で、ほとんど風貌は昔と変わっていなかった。坪内君は、数人の人たちと飲んでいたので、あいさつをし、握手をして別れたが、なつかしい積もる話もたくさんあった。だが・・・・、またの機会にしょう。とにかく元気そうだったのでよかった・・・・・・。
懇親会を終えてから有志でお茶をしながらさらに3時間ほど写真談議をした。ゲスト参加のまゆみさんも。みな若いから元気だが、さすがに僕は疲れました・・・・・。

家の近くの酒屋で立ち飲みをしている「みのる酒店」というのがあるが、ここは休日前の日は、午前1時まで営業している。今年になってから寄るようになった。津軽美人の奥さんと力持ちの主人の若い2人で切り盛りしている小さな酒屋だが、地元の若い世代に人気があって夜中なのにいつも混んでいる。僕はここでは「お疲れ様サワー」というクエン酸がいっぱい入っている1杯350円のサワーと韓国海苔でチーズをはさんだものが、10枚で200円というつまみが定番。この日はシッタカ貝の茹でたのが自由に食べれた。0時を過ぎたころに突然、「徳間ジャパンの演歌歌手・新藤ひろし」というひとが店に来て生で持ち歌「まつりぶね」を歌い始めた。デビューして苦節26年、こうして全国の夜の町を歩いていると言う。みんな酔いも手伝ってかおひねりが随分と飛んでいた。しかし、フリーの写真家も大変だが、売れない歌手も大変だな~とつくづく思って家路を急いだのであった・・・・・・。(下の写真、手に持つのはマイクのつもりのハンカチです)

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