今日は4月30日、弥生の季節が終わる。季語で言えば暮の春、行く春、惜春、夏隣、そして四月尽・・・・。沖縄で言えば「うりずん」の季節である。
岩手県の三陸海岸にある田野畑村も今回の巨大津波によって、甚大な被害を受けた村であるが、この村にある三陸鉄道北リアス線・島越駅の駅舎も、辺りの人家もすべて津波によって流され、破壊された。しかし唯一、駅前にあった宮沢賢治の詩碑だけがわずかに損傷したのみで、残ったと言う。「津波ニモ負ケナカッタ・・・・賢治の碑」として話題になっているようだ。碑は平成9年に村が建立したもの。碑には賢治の「発動汽船」が彫られている。賢治作品の「グスコーブドリの伝説」に出てくる島の名前にちなみ、この駅の愛称が「カレボナード島越駅」と呼ばれていたことから碑の建立に至ったそうである・・・・・。それにしても心が和むニュースではある。今、僕のなかで、東北の被災地に行くか、行くまいか葛藤がある・・・・・・。
有楽町駅近くの房総の漁師の小さな店で、Oさんと静かに、宮沢賢治の本について語り合った・・・・・・。彼女は日本酒の温燗で、僕は芋焼酎のロックをやりながら・・・・・・・旨い酒であった。