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[no.287] 2011年3月30日 「第15回色絵陶器 森一蔵作陶展」、石川武志写真展「ガンガー巡礼」などをめぐった。中国史研究家の中村愿さんと新たな企画などについて語り、盃を掲げた・・・・・。

 

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3月29日、友人の陶芸家の「第15回色絵陶器 森一蔵作陶展」を見るために新宿・京王百貨店の京王ギャラリーに行った。森さんとは20数年来の友達で彼の桑名にある窯元にも何度か行ったことがある。桑名に古くから伝わる「萬古焼」の復元にここ数十年かけてきて、2005年に「萬古焼色絵無形文化財」に認定され、昨年、桑名市文化功労賞を受賞している。東京・青山で僕の写真と彼の陶器とでコラボレーション展もしたことがあった。僕の故郷・上州にも足を運んで泊り込みで花見をするなど、酒が好きなのでよく飲み明かしたものである。作陶展は今日30日で終了する。

その後、29日が最終日の石川武志写真展「ガンガー巡礼」を見に銀座・二コンサロンへと急いだ。26日に、わざわざ写真研究会「風」の飲み会に足を運んでくれたので、見に行かないわけには行かないと思って来たのである。モノクロプリント作品で1点1点に力のこもった写真展であった。奥様も見えられていて、記念写真を撮ってもらった。写真評論の妹尾三郎さんも来ていたので一緒にパチリ・・・・・・。その後、3つのギャラリーの写真展などを巡り、写真弘社へ。いま、ぶどうぱん社で企画・編集をしている写真集『心のふるさと雲南』のプリント原稿の打ち合わせに来たのだ。

 

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最後に向かったのは、池袋の東京芸術劇場。この2Fにある大きな喫茶店を僕はよく待ち合わせや打ち合わせに使っている。しかし、この日は「東日本大震災」の影響で立ち入り禁止になっていた。待ち合わせたのは、「世界花博覧会」の取材で行っていた中国の西安から戻ったばかりの

中村愿さんだ。彼の肩書きは何と言ったら良いだろう。中国史研究家、中国古書店店主、中国古美術研究家・・・・・。さまざまな肩書きを持つがやはり現在は、作家と紹介した方がいいであろう。つい最近も画家の安野光雅さんとの共著で『三国志逍遥』(山川出版社)、平凡社からは、やはり安野光雅さん、半藤一利さんとの共著で『「史記」と日本人』を出版したばかりである。

中村さんとは中国へも2人で旅したことも何度かあり、僕との共著で『三国志誕生』を新人物往来社から15年前に刊行している。昨日あったのも2人で新たな仕事をやろうという相談であった。四川料理の大衆食堂へ案内しようと行ったらやはり3月11日の巨大地震と福島原発事故の影響で当分の間は閉店するという張り紙が出ていた。スタッフが全員中国人だったので、みなしばらくの間は、本国へ避難したらしいと近くの店の人は言っていた。鮮魚を安く食べさせる魚屋の店で一杯やったあと琉球料理の店、みやらびへ行ってゆっくりと飲み直しながら、出版のこともふくめて新企画を2人で練り直したのである・・・・・・・。

 

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☆どうでも良いことではあるが、心配されている方もあるので一言書いておく。今月20日から今日までの間、一滴も酒を飲まない日がなんと7日間もあるのだ。信じられないだろうが・・・・、実は僕もちくっと信じられない。しかし、これは真実である。振り返ってみると6年前に足の親指切断一歩手前で1ヶ月間入院したとき以来である。何でそうしたかと言えば、簡単なこと。つまり家にいるときは基本的に酒は飲まないと決めたのだ。外に出ていろんな人と会っての打ち合わせなどでは普通に飲むが、自宅で仕事や読書、映画など独りで見ている時に、だらだらと飲み続けると切がなく、心身によくないと、いまさらながらに深く反省したのである。やり残している仕事はまだまだある。取材したい外国もたくさんある。体調を崩して途中で挫折するわけには行かないとつくづくと思ったのだった・・・・・。(もう遅いぜよ~と言われるかもしれないが)

 

 

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