写真家 小松健一・オフィシャルサイト / Photographer Kenichi - Komatsu Official Website

[no.253] 12月30日 「風」メールマガジンNO.9号 発行!2010年度「風」の伊香保・合宿の要綱発表、メンバーの写真展評、雑誌グラビア掲載作品評などの記事満載!!

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W I N D S T I M E S 風通信 ♯009 
2010.12.30
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2010年はどうであったか、2011年をどう生きるかを考えよう!!
 
                                      写真研究会「風」主宰 小松健一
 
いよいよ数え日となり、世は一斉に新年に向かって走り始めている・・・・・。新しいものに
して準備をすることは悪いことではないが、それだけでは片手落ちになる。つまり
2010年という今年の自らの来し方をまずは、じっくりと振り返ってみる必要があろう。
ができたのか、何ができなかったのか、何の努力を怠っていたのか・・・・等々、考察する
ことが肝要である。
 
それがあって初めて新しい年に向かって行けるのである。漫然と新年を迎えていたので
過去同じことの繰り返しとなるのだ。今年の反省に基づき、自らの弱点を一歩でも二
歩でも克服ていくこと無しには、写真道の前進はない。
 
主宰として一言アドバイスをするならば、2011年の自らの目標を高らかに掲げることだ。
手帳の初めに書くのでも良し、部屋に張り出すのも良い。もちろん心の中にしっかりと刻
むのでもかまわない。要は1年を通じて常に自らが宣言した目標の達成に向かって努力
することこである。その努力の差が如実に創作姿勢に現れ、作品に反映されるのである。
だから恐い。写真作品の良し悪しは、すべて自らの鏡となって現れるのである。
 
2011年がそれぞれにとってどんな年となるのか、それぞれの日々の生き方にかかって
いるのだ。身体には気をつけてお互いに精進しようではないか!          
                                                 合掌
 
                                         (2010.12.25記)
 
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雑誌「季論21・2010秋」号の巻頭グラビアに寄せて

 鈴木紀夫さんのワンダーランド「靖国」が季論誌の巻頭を飾った。「靖国」神社は、周知
とおり権力に殉じて逝った者達の霊を祭る場として、その役割を果たしてきた。

 しかし、英霊といわれた多くの死者達の霊は安んじて永遠の眠りについているのだろう
か。悔しさ、無念さに苛まされながら冥府を彷徨っているのではないだろうか。正にワンダ
ングである。

 グラビアトップの若い女性を中心にした光と影、見開きの兄から弟へ宛てたハガキ、最
後の、遺族と思われる老女の丸くなった背中の写真など11枚で編まれた写真は、戦中戦
後を知る者にとっては胸を締め付けられる想いがする。

 「再び英霊をつくらせるな」といわれてから小半世紀が経ったが、これらの写真はその言
葉を現在に蘇らせる力がある。
                                                 森武司
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「高田昭雄・紀美子夫婦写真展」に寄せて
 
雪に死す村に赤子のひびきかな  風写
 
 高田夫妻と僕は、2000年の秋から6回、延べ日数にすれば3ヶ月間近くヒマラヤ山中に身
置いている。そう言う意味では、「生死を共にした仲間」である。2人の健脚ぶりはヒマラヤの4
00メートル級の山岳地帯で、幾度となく体験しているが、地元岡山では知られた登山家だっ
ということは、後に知ることになった。
 
 今回、その2人がそろってヒマラヤをモティーフに写真展を開催するという。永年連れ添ってきた
夫婦とはいえ、まったく別人格で、個性も異なる2人がヒマラヤをどう見ていたのか。2人の視線
が興味深い。夫婦と同様で1プラス1が単なる2で終わるのでなく、4にも5にもと飛躍する写真
展になることを期待している。
 
 兎にも角にも2011年の新春早々おめでたいことではある。僕は遥か武蔵野の地で、屠蘇と
ともに2人のユニークな試みに心からの祝盃を捧げるぜよー。                
                                                 合掌 
 
                                 2011年初春     小松健一 
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高田昭雄・紀美子夫婦写真展

 「ヒマラヤに神々と暮らす人々」高田昭雄
 「ヒマラヤッ子」高田紀美子

 日時:2011年1月4日(火)~1月9日(日) 9:00~17:00
 場所:エネルギアプラザギァラリー
 住所:岡山市北区内山下1-11-1
 
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千代田路子さんの個展「Abyss of time」を観て 
 
12月5日、日曜日の午後 千代田路子さんの個展「Abyss of time」を観に行ってきまし
た。場所は四谷のトーテムポールギャラリー。ガラガラと開ける戸の倉庫の様なシンプルな
つくりのギャラリー。このセレクトにも千代田さんのアーティステックな一面を垣間見た様な
気がしました。
 
関越自動車道沿いのある場所を撮影した展示は14点。ともすれば 見逃してしまいそうな
風景の中に千代田さん独自の視点でクローズアップされた世界がありました。
 
以前、風の例会で「写真に気持ちを乗せる、乗せ方を教えてください。」と質問されていた
千代田さん。
 
展示された作品には見事に千代田さんの気持ちが乗せられていました。颯爽としながら
も重い大きな荷物を背負ったかのような そしてその想いを観る人に投げつけてくるような 
そんな気迫を感じました。またクールな素材を写していながら 女性らしい柔らかフォルム
で弾力を持ち自由自在に形を変えるしなやかさも感じました。
 
席を同じくした観覧者の皆様もカメラメーカーのかた、元同僚のかた、地元のタウン誌の
編集長など。。 千代田さんの深さ 弾力のある 魅力を存分に感じられた展覧会でした。
                                               吉田加代
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写真研究会「風」12月例会の報告
  
11日は写真研究会「風」の2010年最後の例会だった。午後1時からの合評は、名古屋
から参加している平元君をはじめ森さん、並木さんと遠方の同人会員たちの参加が多か
た。鈴木事務局長、塩崎編集長も参加した。
平元、森、鈴木さんの3人はライフワークで撮影しているそれぞれの作品を持ってきた。
平元君は新たに取材を開始した沼と河川の写真も持ってきて好評だった。少し遅れて参
加した塩崎君は、この夏取材した台湾の海洋少数民族の写真を6~700点ほどパソコン
の画面でみせた。村に伝わる伝統行事をその風土を織り交ぜながらスライドにしたものだ。
ネット社会と言われる現代においても祖先が残した文化・風習を若者たちが受け継いでい
る姿がドキュメンタリー手法で捉えられており印象的だった。僕が20~30代初めの頃に
撮影した「都会の安息」シリーズの一部と来年2月発行予定の「石川啄木への旅」の作品
プリントを見せた。
終了後、「風の忘年会」だったので三軒茶屋の「味とめ」に席を移した。途中、吉田会員が
先日取材に行ってきたミャンマーの作品を持ってきた。昨年のインド取材の時の作品よりも
数段いいとみんなの評だった。名古屋学芸大を今年卒業して東京にきたHさんは作品を抱
えて飛び入り参加し、みんながその作品に刺激を受けていた。写真家の烏里烏沙君も銀
の写真展を終えてから駆けつけてくれて、会は11時まで大いに写真談議で盛り上がっ
だった・・・・・・・・。                 (小松健一オフィシャルHPブログより)
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写真研究会「風」 2010年度合宿  [要綱]                                       
                                   2010.12.20 「風」事務局
 
昨年度の熱海合宿に続いて、2010年度も「風」合宿を」実施します。
今年は、作家林芙美子の名作『浮雲』のなかにも実名で登場する上州・伊香保温泉の老
舗旅館「金太夫」でおこないます。すでに長崎や岡山からも参加することが決まっていま
すので、東京近郊の同人・会員は1年分の作品を抱えてふるって参加してください。また、
知り合いの写真家など参加を希望する人がおりましたらお誘いください。雪の温泉街で猛
烈に写真を学んだ後は、のんびりと名湯につかり、旨い酒と肴で交流を深めようではあり
ませんか・・・・・・☆!!
 
☆日時/ 2011年2月5日(土)~6日(日)
☆場所/ 上州伊香保温泉・金太夫 群馬県渋川市伊香保町19 TEL:0279-72-3232
☆参加費/ 同人・会員 15、000円  一般 20、000円
       (宿泊費(夕・朝食付)、講師料、交流会費、飲み代等。交通費は含まれない)
☆スケジュール

 2月5日(土) 14:00~17:30 第1回目の合評 
          17:30~18:30 自由時間・風呂 
          18:30~20:30 夕食・懇親会 
                  21:00~22:30 第2回目の合評
                  22:00~            交流会
 
 2月6日(日) 07:30~08:30 朝食 
                  09:00~12:00 第3回目の合評 昼食の後解散  
                                      (その後希望者は、石段の町・伊香保温泉など撮影。)
 
☆集合・場所/ JR新宿駅南口 12月5日10時(厳守)  上州ゆめぐり号10時30分発
         伊香保温泉着13時04分 (運賃2300円/早売り22%引・ネット5%引)
         TEL:03-3844-1950 高速バスネット
 
帰りは伊香保温泉発14:35ー新宿着17:10  
    伊香保温泉発16:02-新宿着18:40 などがあります。
   (希望者は1月15日まで申し込みがあれば事務局でまとめて席を確保します。)
 
*鉄道で来る人は、JR高崎線特別快速が上野発、または湘南新宿ライン特別快速高崎
 行きが安くて早くて便利。他に新幹線や特急もあります。ただし、特急たにがわ・草津号
 以外は、高崎で上越線に乗り換えて、渋川に来ることなります。よく時刻表を確認してく
 ださい。
 
*渋川駅発伊香保方面行きのバス(運賃550円)の時刻をお知らせします。(所要時間
 20分~30分です) 渋川駅発12時 /20、32、52  13時 /05、20、48、52で
 す。タクシーは約4000円(25分)。◎14時から合評が始まりますので時間に間に合う
 よう来て下さい。
 
*車の人は関越自動車道・渋川伊香保ICで下りて伊香保温泉方面へ向かってください。
 東京から渋川伊香保ICまで105キロ、ICから金太夫まで9キロです。
                                              
参加申し込みの締め切りは2011年1月15日厳守です。事務局まで必ずご連絡ください。
 
                                                  以上
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編集後記
 
眠れぬ夜、何気なくつけたテレビでフレスコ画家・高橋久雄さんという方のドキュメンタリ
を見ました。フランス・ブルゴーニュ地方の政府指定歴史記念建造物・ユルスリーヌ塔を手
に入れ、30メートルほどある塔内部全体に壁画を描くという内容でした。74歳にして現
リバリの姿、そこにかける情熱を見て、ますます眠れなくなってしまいました・・・。
 
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Publisher_KenichiKomatsu. Text by_TakeshiMori, KayoYoshida Editor_ToruShiozaki.
© windstimes 2010

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