写真家 小松健一・オフィシャルサイト / Photographer Kenichi - Komatsu Official Website

[no.250] 2010年12月24日 上州・高崎で斉藤芳子七宝工芸展を見て、高橋芳宣の甘楽陶房を見学する。そして後は、ひたすら飲んで呑んで、歌って語り明かしたXマス・イブの夜明け・・・・・。

今日は世間様では、Xマス・イブ。明日12月25日がキリスト生誕の祝日なので今夜はその前夜祭というわけだ。降誕祭、聖誕祭、聖夜などとも言う。恋人たちなどは今夜をどう過すかが、最大の関心事らしいが、僕にはとんと関係がないので、今夜は珍しく禁酒して、独りで賀状でも書き始めようと思っている。近所のお百姓さんがほうれん草をたっぷり100円で売りに来たので、お浸しでもつくろう。それに上州・高崎駅でとり弁当を買ってきたのでそれでも食べょう~と。この駅弁当は、僕は全国の駅弁でも10指に入る弁当だと思っている。昔ながらの変わらない素朴な味でお薦めの駅弁である・・・・・・・。

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中国のイ族出身の写真家であり、探検家でもある烏里烏沙君が「家族で高崎の七宝工芸展に行きたいので小松さんも行きましょうよ」と突然電話があった。友人の斉藤芳子さんの2人展だ。烏里君が奥さんサービスをするのなら仕方がないなあ~と思い、待ち合わせの池袋に早めに出かけた。しかし、彼は約束の電車には間に合わなかった。財布を忘れて家に取りに戻ったのだという。僕はそのまま特別快速で。烏里君は途中で新幹線に乗り換えて高崎で落ち合った。陶芸家の高橋芳宣さんと矢島保治郎の娘さんのNさんも来て、7月の中国・四川省へ一緒に行ったメンバーが5人集まった。齋藤さんの素敵な娘さん2人とも会えたので母子での記念写真を撮った。烏里君はこれなかった奥さんへのプレゼントにきれいな七宝のブローチを買い求めていた。会場の広瀬画廊は、「山田かまち水彩デッサン美術館」を併設している。以前から17歳で亡くなった山田かまちの絵画や文章に興味があったので烏里君と観た。9歳のとき描いた水彩画などは確かに舌を巻くほどの表現力を感じた・・・・・・。

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陶芸家の高橋芳宣さんの工房・甘楽陶房を見学したいとみんなが言うので急遽おじゃますることになった。途中、新そばの鴨汁などを食べて、僕は何度も来ている工房へ行った。ろくろを引く作業場や窯場など案内してもらって、ギャラリーで作品を見せてもらった。ここでも烏里君は、高価な夫婦じゃわんを買い求めた。よほど若い奥さんに気をつかっているようだ。でもいいことではある・・・・・。芳宣さんとは20数年間の付き合いになる。僕の写真と彼の陶器で2人展を開いたこともあった。九谷焼の名工としてしられ、初代に北大路魯山人が陶芸の手ほどきを受けたことでも知られる須田青華。その3代目の門をたたき、15年間北陸の地で修業した気鋭の陶芸作家である。僕は彼の切れ味のよい器が好きで、日常的に使っているのである。一刻も早く家に帰りたいという烏里君とNさんを高崎駅まで送り届けてから芳宣さんと2人で彼の行きつけの店で飲んだ。この店は以前にも来たことがあったが友人の写真家・竹内敏信さんなども奥様とよく来ていたそうである。ゆば、サザエの酒蒸しなどが美味だった・・・・・・・。

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午後7時過ぎの電車で帰京するつもりでいたが、一番下の弟の勝三が仕事で高崎辺りに居るかもしれないと思い電話したのが大きな誤りであった。友人たちと自宅ですでに盛り上がっていたらしく、「いま、ちょうど芳宣さんの蕎麦猪口で飲んでるんだよ・・・・」などと電話口で言う物だから、ホテルも予約している芳宣さんが、「渋川まで繰り出そう!」と言い出したのだ。後はご想像の通り。エイヤアーの後の祭りで、野となれ山となれ~だ。まず、弟の家で飲んでから近くにある居酒屋へ。但し、そん所そこらの飲み屋とはちいーと違う。焼酎の取り揃え方が半端ではない。全国の銘酒、珍酒、プレミア酒なんでもござれだ。僕もいくつか推選の芋焼酎をリクエストして取り揃えてもらっているからうれしい。マスターはプロ級の歌の上手さだから、カラオケも当然盛り上がる・・・・・。結局、芳宣さんは弟の友人が高崎のホテルまで送ってくれたのだがすでに時間は午前0時をはるかに回っていた。その後、僕は弟の嫁に捉まり、家に戻ってからえんえんと午前4時まで話を聞くはめになってしまった。弟はとうの昔に寝てしまっている。・・・・・でも、こうした機会はそうはあるものではないので、嫁であるMのさまざまな苦労がしみじみとわかって良かったと思った。しかし・・・・非常に眠たいのだ~。

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