写真家 小松健一・オフィシャルサイト / Photographer Kenichi - Komatsu Official Website

[no.220] 2010年10月16日 秋晴れの土佐路を須崎市、四万十町、佐川町、越知町と駆ける。30年ぶりの写友と再会、高知県展前夜祭、初日の作品講評会は100人を超える参加者で大盛況だった・・・・。(2回目)

 

SDIM0219.JPG

 

 

SDIM0229.JPG

 

 

SDIM0224.JPG

 

 

SDIM0227.JPG

 

 

SDIM0231.JPG

 

10月6日、この日も土佐は朝から清々しい秋晴れだった。昨日に引き続き、須崎の写真家Oさんが案内を買って出てくれた。Oさんは15年前に僕が「フォトコンテスト」というカメラ雑誌の月例の審査をしていた時に、1年間を通して最高賞にあたる年度賞を受賞した人だ。まずは彼女の暮らす須崎に、そして窪川へ。3年前に近隣の町村が合併して四万十町などと訳のわからぬ町名になってしまった。近くの中村市も何百年もの歴史ある町の名前を変えて四万十市としたからややこしい。隣接しているカツオの一本釣りでは日本一の水揚げを誇っていた佐賀町も黒潮町と町名を変更した。佐賀に住む友人は「くろうしおる町になったぜよ・・・・」と怒り嘆いていた。窪川は人口数千人の小さな町だが喫茶店は60軒以上あるという。僕の友達も喫茶店と旦那さんがパン屋さんをしているがその目の前にも喫茶店がある。本当に狭い町にぼこぼこと喫茶店があってよくぞ潰れないかと心配するのだが何処も繁盛しているのである。東京などではいわゆる純喫茶というものはほとんど消えてなくなっているのに何故・・・・?という気が高知の町や村を廻っていて思った。答えはお年寄りたちのサロンになっていると言うことである。僕はいいな~と思った。窪川駅前で長年スタジオをしながら写真家として創作活動をしている友人を30年ぶりに訪ねた。お互いに30代の意気盛んな頃に出会ったので写真について熱い論議をしたことが懐かしく思い浮かんだ。彼は今もしっかりと写真創作を続けていてうれしかった。友人の喫茶店で焼きたてのパンと美味しい珈琲をご馳走になってから今日の宿泊地である佐川町へ向かって山越えの道を進んだ・・・・・。

 

SDIM0240.JPG

 

 

SDIM0245.JPG

 

 

SDIM0251.JPG

 

 

SDIM0255.JPG

 

 

SDIM0270.JPG

 

 

SDIM0261.JPG

 

20年来の友人宅まで送り届けてもらってOさんと別れた。彼はテレビ高知に長年勤めていたが大病を患って退職した。奥さんは美術の教師である。今は彫刻家として今年の県展でも入選して頭角を現しつつあるのだ。二人とも山や自然をこよなく愛し、大乗仏教の研究も深い。佐川の山に入り、谷川の清流を好む。栗林を歩くのも好きだと言う。とにかくユニークな男なのである。僕は佐川へ行くと司牡丹の酒蔵ではなくて、必ず行きたいのが大正軒。そこのうなぎめしが大好きなのだ。オリックス時代のイチローをはじめ、阪神の選手らも多数このうなぎを愛したらしく、彼らのユニホームやバット、グローブなどがたくさん店に飾ってあった。翌日は仁淀川の中流域の町・越知町へ行き、天然鮎の塩焼きやモズクガ二のソーメンなど食べた。そして彼が作ったという自慢の山小屋「観自在」を訪ね、静かな一時を送ってから県展前夜祭がおこなわれている高知市内の文化プラザへと行った。

 

SDIM0281.JPG

 

 

SDIM0277.JPG

 

 

SDIM0284.JPG

 

 

SDIM0132.JPG

 

 

SDIM0210.JPG

 

 

SDIM0217.JPG

 

(日航高知ホテルの朝食。カツオのタタキや野菜たっぷりのカレーなどがあり旨いのだ~。10月8日)

7日、夕方5時からの県展前夜祭には出品者をはじめ450人をこえる人たちが出席して盛況だった。審査委員の参加は僕一人だけだったので、紹介され照れくさかった。僕が泊まっているホテルのバテンダーのSさんもわざわざ来てくれてうれしかった。写真作品について少し案内をして廻った。前夜祭終了後、県展の無鑑査の人たちと高知最後の夜を飲んだ。そしてやはり締めは「ときわ」へ。独りで行くと女将と大将だけ。3人でしみじみと飲んだ。肴はマスター自慢のカツオの酢じめ。これが控えめではあるがカツオの旨いがよく出ていて大変よろし。土佐最後の宵もまたカツオと栗焼酎で更けていくのだった・・・・・・・・。翌8日は県展のオープニング。朝10時30分から作品講評を会場でやることになっていたので出かけた。すでに100人をこえる参加者、高知放送のテレビインタビューなどで熱気が溢れていた。約2時間あまりを使って丁寧に、特産作品、褒状作品などを中心に講評をした。誰もが熱心でやりがいがあった。高知の写真文化の向上に少しでも役立てることができたらと微力ながらこころから思った・・・・・・・・。

 

このウェブサイトの写真作品、文章などの著作権は小松健一に帰属します。無断使用は一切禁止します。