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[no.142] 2010年3月27日 紀元前14000年の長江中流域の稲作風景と日本の水田風景がつながる・・・・。

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「ブログ見てますよ。暇そうですね」とか「小松さんがあんなにオタクだとは思いませんでした」・・・・など最近人に言われることが多くなった。ブログを見てくれている人がそれだけ増えたのだから喜ばしいことではある。が、あんまり更新していると確かに先の感想のように見られてしまう。でもヒマしているのもあながち当たってないでもないなあ~。「Uvalere」というフランス語の洒落たタイトルの季刊誌(日立製作所発行)に、いま「中国大陸巡礼」という連載をしている。今日、2回目の長江流域の原稿がようやくひと段落したので、気分転換に散歩に出てみた。いつものコースでのんびりと歩いて1時間ほど。早い時は30分ぐらいで切り上げることもある。


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斜陽の川べりの向こうに広がる水田風景を見ながら、さっき書いていた原稿のことを思い返していた。それは長江文明のことである。この古代文明は紀元前14000年から紀元前1000年頃までといわれている。畑作中心の黄河文明に対して、稲作中心の長江文明は、世界最古の文化を持ち、稲作発祥の地とされている。瑞穂の国・日本に稲作が伝わったのもこの地方からだという説が有力である。いま、僕が見ている光景と、はるか中国大陸の紀元前14000年の長江中流域の風景とがつながっていると思うと感慨深いものがある。(写真は、今日の散歩で出会った光景にシャッターを切った)

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